米 ワクチン接種率70%の目標 “達成は困難” 政府高官

新型コロナウイルス対策にあたるアメリカ政府の高官は、バイデン大統領が掲げた、来月の独立記念日までに18歳以上の70%が少なくとも1回、ワクチンの接種を受ける目標について「あと数週間かかる」と述べ、達成は困難だという見方を示しました。

アメリカのバイデン大統領は社会を正常化する道筋として、来月4日の独立記念日までに、18歳以上の70%が新型コロナワクチンの接種を少なくとも1回受けるという目標を先月発表していました。

しかし、アメリカ政府の新型コロナウイルス対応チームの高官は22日の会見で「30歳以上ではすでに70%を超えているが、18歳以上が70%に達するにはまだ数週間が必要だ」と述べ、目標の達成は困難だという見方を示しました。

CDC=疾病対策センターによりますと、アメリカでワクチンを少なくとも1回、接種した18歳以上の割合は21日現在、65.4%となっています。

ホワイトハウスのサキ報道官は会見で「当初は白人以外や保守的な人たちの間で接種へのためらいがあったが、今は18歳から26歳までの若い人たちに接種してもらうことが難しくなっている」と述べた上で、若者の利用が多い動画共有アプリなどを通じて働きかけを強化しているとしました。

アメリカの1日あたりのワクチン接種回数は4月には400万回を超えたこともありましたが、直近の1週間の平均は1日85万回程度にまで減少しています。