“リビア内戦で自律型致死兵器システム使用の疑い”国連報告書

国連安全保障理事会の専門家パネルは、北アフリカのリビアの内戦で、人間の指示を受けることなく兵器がみずから攻撃目標や方法を判断して実行する、自律型致死兵器システムが使用された疑いがあるとする報告書をまとめ、今後の国際的な議論に影響を及ぼすことが予想されます。

リビアでは10年前、独裁的なカダフィ政権が崩壊したあと、国を東西に二分する内戦状態に陥り、去年、停戦で合意しました。

この内戦をめぐって国連安保理はリビアへの武器の禁輸を求める制裁決議を採択していて、その実施状況を調査する専門家パネルはことし3月、最新の報告書をまとめました。

それによりますと、去年春ごろの戦闘で暫定政府軍が、人間の指示を受けることなく、みずから攻撃目標を定めて実行する、トルコ製の自律型致死兵器システムを使用した疑いがあるということです。

報告書では、兵器の残骸の写真を掲載するとともに、武器の禁輸を求める安保理決議違反だと指摘しています。

自律型致死兵器システムにはまだ明確な定義や規制の枠組みがなく、イスラエルのほか、アメリカやロシア、それに中国などが開発を急いでいると言われています。

一方、こうした兵器は非人道的だとして使用の禁止を求める声もあり、今回、国連の報告書が、実戦に投入された疑いがあると指摘したことを受けて、今後の国際的な議論に影響を及ぼすことが予想されます。