鹿児島県 接種券持たない18歳から64歳も大規模接種の対象に

鹿児島県は20日から開始した新型コロナウイルスワクチンの大規模接種について、接種の予約が埋まらない状況が続いていることから、対象を県内在住の18歳から64歳の接種券を持たない人にも拡大し、22日から申し込みの受け付けを始めることを決めました。

県の大規模接種は鹿児島市の「かごしま県民交流センター」で20日から、鹿屋市の「平和公園串良平和アリーナ」で21日から行われています。

2つの会場では期間中に2万人近くを接種することができますが、予約は12%余りの2500人ほどにとどまっています。

こうした状況を受けて鹿児島県は21日、接種の対象を県内在住の18歳から64歳の人にも拡大すると発表しました。

予約は鹿児島県の「電子申請システム」というウェブサイトで、22日午前9時から受け付けられ、接種券は必要ありません。

氏名や住所、希望日時などを入力して申し込みを行うということです。

接種当日は健康保険証と、免許証やパスポートなど本人確認ができる書類が必要で、接種は今月24日から開始されます。

県の大規模接種をめぐっては、予約が埋まらなかった場合に備えて、県はすでに飲食店の従業員やバスやタクシーの運転手などに対象を拡大し、業界団体を通じて接種の希望者を募っています。

県は、現在埋まっていない予約枠をこうした希望者に当てたうえで、残った枠を新たに受け付ける18歳から64歳の希望者に割り当てるということで、鹿児島市の会場で1日当たり400人から500人の接種を見込んでいるということです。

県は「対象を拡大することで、県民にとってこの大規模接種会場を活用できるようにしたい」としています。

厚労省「柔軟な取り組み」と評価

鹿児島県が接種券を持たない18歳から64歳の人も大規模接種の対象に加えることを決めたことについて、厚生労働省は「全国の自治体を網羅的に調べているわけではないので珍しいのかどうかは判断できないが、こうした対応は柔軟な取り組みだ」と評価しています。