東京五輪・パラ 選手村を公開

東京オリンピックとパラリンピックの期間中、選手や関係者が宿泊し、生活の拠点となる選手村が20日、報道陣に公開されました。

東京 中央区晴海にある東京大会の選手村は、およそ44ヘクタールの敷地に「居住ゾーン」と「運営ゾーン」、それに「ビレッジプラザ」の3つのエリアが設けられ、最大1万8000人の選手や関係者が宿泊できます。
20日は選手村の内部が報道陣に公開され、このうち「居住棟」は、1つの部屋を複数に分ける形で1万8000ベッドが用意されています。

また、クローゼットの高さを車いすを使う人に合わせるなど、バリアフリーの設備も導入されています。
選手の生活を支える「ビレッジプラザ」には、銀行やカフェ、それに郵便局や雑貨店などが入り、建物には全国の自治体から提供されたおよそ4万本の木材が使われています。

選手村では、新型コロナウイルスの感染対策として、感染者などに対応する24時間対応の診察室や採取した検体を分析する「発熱外来」が設けられています。

また、選手などが滞在できる期間も限られていて、オリンピックでは入村は競技開始の5日前から、退去は競技終了後2日までとなっていて、パラリンピックの選手の入村も競技開始の7日前からとなっています。

選手村は、来月13日に開村しますが、感染対策のため式典を取りやめることも決まり、組織委員会は引き続き最終的な準備を進めていくことにしています。

組織委と村長があいさつ

選手村の公開であいさつした大会組織委員会の橋本会長は「間違いなく東京大会の選手村が過去最高だと私の経験から思っている。コロナ禍ではあるが、くつろげる空間になるよう努力していく」と述べました。
また、選手村の川淵三郎村長は「選手には新型コロナ対策でかなりの制限が課せられることになるが、リラックスして英気を養え、記憶に残る施設になればいい。また、今後のパンデミック下での大会の参考となるような情報収集もしていきたい」と話していました。

選手村の施設

選手村は、「居住ゾーン」と「ビレッジプラザ」、それに「運営ゾーン」の3つに分かれています。

このうち「居住ゾーン」には、選手が生活する合わせて21棟の「居住棟」があります。

住居としておよそ3800戸が設けられ、それを数部屋に仕切る形で、オリンピックでは1万8000のベッド、パラリンピックでは8000のベッドが用意されます。
ベッドは、リサイクルできるように土台が段ボールで作られ、クローゼットは車いすを利用する人に合わせた高さにするなど、バリアフリー仕様になっています。

また、24時間食事することができるおよそ3000席の「メインダイニング」では、多様な食習慣に配慮したおよそ700種類のメニューが提供されます。

新型コロナ対策として、料理はスタッフが取り分けるか小分けにして提供されるほか、混雑状況を伝えることで、利用時間を分散させるということです。

3階建ての「複合施設」には、選手がトレーニングするフィットネスセンターや日本食などが提供されるカジュアルダイニングと呼ばれる小規模な食堂、ドーピングの検査施設や総合診療所が設けられます。

このうち、総合診療所は、整形外科や内科や女性アスリート科など8つの診療科があり救急科は24時間体制となっています。

また、総合診療所とは建物が分けられる形で「発熱外来」が設けられ、新型コロナの感染者や濃厚接触者、発熱などの症状がある人の診察や検査が、24時間体制で行われます。

これに加え、検査に必要な検体の収集や採取を行う施設や、検体を分析する設備も用意されることになっています。

このほか「ビレッジプラザ」は、5000平方メートル余りの広さに、銀行やカフェ、それに郵便局や雑貨店などが入り、日本文化を紹介するコーナーも設けられます。

また建物には、全国の自治体から提供されたおよそ4万本の木材が使われているということです。

さらに、選手村の運営拠点となる「運営ゾーン」には、倉庫や事務室などが設けられています。

選手村のルール

選手村は、選手たちが国や地域、それに競技の枠を超えて交流できるオリンピック・パラリンピックの象徴的な場所ですが、東京大会では新型コロナの感染対策として異例の行動ルールが設けられています。

これまでのオリンピック・パラリンピックでは、選手村の滞在期間は各国の選手団で判断されていましたが、東京大会では入村は競技開始の5日前から、退去は競技終了後2日までとなっていて、パラリンピックの選手も入村できるのは競技開始の7日前からとなっています。

選手たちには「3密」の回避をはじめ、ハグや握手などの物理的接触を避けることが求められるため選手村の中でもさまざまな決まりがあります。

感染防止のルールを定めた「プレーブック」によりますと、選手村のフィットネスセンターなどでトレーニングする際にはマスクの着用が必要となるほか、メインダイニングホールでは、ほかの人と2メートルの距離を保ち、なるべく1人で食事するよう求められています。

また、選手村に出入りできるのは選手団以外は、運営上必要な人だけに限られます。

そして、選手たちは、選手村に滞在している間は、毎日、採取した唾液による新型コロナの検査を受けることになっています。

一方、過去の大会で認められていた選手村の各部屋での飲酒について組織委員会は、アルコール類の部屋への持ち込みは認めるとしたうえで共有スペースや選手村内の公園で複数の人で集まって飲酒することは禁止すると決めました。