先天性横隔膜ヘルニア 胎児治療で“生存率 2倍以上に改善”

先天的な病気により肺が正常に発育しなくなる胎児に対し、おなかの中にいるうちに治療する「胎児治療」を行ったところ、生存率が2倍以上に改善したと、国立成育医療研究センターが参加する国際的なグループが発表しました。

「胎児治療」は重い病気が見つかった胎児が、母親のおなかの中にいるうちに治療する最先端の医療です。

国立成育医療研究センターは肺が正常に発育しなくなる「先天性横隔膜ヘルニア」という病気について、国際的なグループが行った胎児治療の臨床試験に参加し、去年3月までに、海外も含めて特に重い症状の胎児合わせて40人に治療が行われました。

この治療は、母親のおなかの中にいる胎児の口から細い管を入れ、気管でバルーンと呼ばれる風船を膨らせて、肺の中の液体が漏れ出すのを防ぐもので、高い技術力が必要となります。

グループによりますと、従来の治療では生後半年の生存率は15%でしたが、胎児治療を行った赤ちゃんでは生存率は40%で、2倍以上に改善することが確認されたということです。
国立成育医療研究センターの左合治彦副院長は「胎児治療によって救える命は確実に増える。患者が安心して治療が受けられる体制を整備していきたい」と話していました。