大谷翔平 大リーグオールスターゲームHR競争出場へ 日本選手初

エンジェルスの大谷翔平選手が18日、来月行われるオールスターゲームのホームラン競争に出場する意向を自身のSNSで明らかにしました。日本選手が大リーグのホームラン競争に出場するのは初めてです。

大谷選手は18日、自身のインスタグラムに過去にみずからが打ったホームランの映像が編集された動画を投稿したうえで、「ことしのホームラン競争に参加することを発表できて興奮しています。コロラドでお会いしましょう」とつづり、来月12日にコロラド州デンバーで行われる大リーグのオールスターゲームのホームラン競争に出場する意向を明らかにしました。

ホームラン競争はオールスターゲームの前日に行われるイベントで、大リーグ屈指の強打者8人がトーナメント方式で制限時間内に何本ホームランを打てるかを競います。

オールスターゲームに先発する野手を選ぶファン投票は現在も続いていますが、ホームランのランキングで上位の選手には大リーグ機構からホームラン競争の出場が事前に打診されるため、大谷選手はこのタイミングで発表したものとみられます。

日本選手が大リーグのホームラン競争に出場するのは初めてで、ピッチャーで登録されている選手が出場するのも大リーグで初めてのことです。

大谷選手はオールスターゲームのファン投票の中間発表でもアメリカンリーグの指名打者部門で2位に23万票余りの差をつけてトップに立っていて、初めての出場が有力視されています。

大リーグのホームラン競争 優勝賞金は“1億円超”

大リーグのホームラン競争は1985年に始まったイベントで、オールスターゲームの前日に行われます。

過去の優勝者にはバリー・ボンズさんやケン・グリフィーさん、アーロン・ジャッジ選手など大リーグ屈指の強打者たちが名を連ねています。

通常はオールスターゲームの出場選手の中から8人が選ばれますが、辞退をしたり、けがをしたりした選手がいた場合はオールスターゲームに出場しない選手も選ばれます。

8人の選手が1対1のトーナメント方式で4分の持ち時間の間にどれだけ多くのホームランを打てるかを競い、飛距離が134メートル以上のホームランを2本打てば、「ボーナスタイム」として持ち時間が30秒増えます。

この方式で行われているのは2015年からで、優勝するためには3回の対戦で少なくとも12分間、打ち続けることになるため疲労などを考慮して辞退する選手もいます。

こうした現状を受けて大リーグ機構はおととし、優勝賞金を前年の12万5000ドルの8倍となる100万ドル、日本円ではおよそ1億1000万円に引き上げました。

昨シーズンは新型コロナウイルスの影響でオールスターゲームが開催されなかったため、ホームラン競争自体も2シーズンぶりに行われます。

高地の球場 飛距離にも注目

ことしは打球の飛距離にも注目が集まりそうです。

理由はその舞台にあります。

今回、オールスターゲームが行われるコロラド州デンバーにある「クアーズ・フィールド」はナショナルリーグのロッキーズの本拠地で1995年にオープン、広さは両翼がおよそ106メートル、センターが126メートルです。

最大の特徴は、標高です。

およそ1600メートルにあるため気圧が低く空気抵抗が抑えられ、打球の飛距離が伸びる特徴があり、大リーグの中でも特にバッターに有利な球場として知られています。

ロッキーズによりますと海面と同じ標高の球場に比べて飛距離が9%伸びるということです。

この球場で大谷選手も過去に特大の当たりを打っています。

試合前のバッティング練習ではありましたが、大リーグ1年目の2018年5月、ライトの3階席に届く推定でおよそ150メートルの打球を放ちました。

では、ホームラン競争でライバルとなる選手は誰なのか。

これまでに出場を明らかにした選手は大谷選手以外にいませんが、ホームラン22本で両リーグトップに並ぶブルージェイズのゲレーロJr.選手や、パドレスのタティースJr.選手など大リーグ屈指のホームランバッターたちと大谷選手の「直接対決」が実現するのか、早くも期待が高まっています。

「誰よりも遠くに」会見で意気込み

大谷選手は18日の試合前にオンラインで記者会見し「出場の依頼が来たためその時から考えた。自分ではないとしても日本選手が出ているところを見てみたかったし、野球選手として単純に出てみたいなという気持ちが強かったので出場しようと思った。すごく楽しみにしている」と出場を決めた経緯を振り返りました。

また、勝負のポイントについては「なるべくふだんのバッティング練習だと思ってやりたい。ふだん通りの打ち方をすればホームランになると思うので『どれだけ力まずに自分の形を保てるか』が大事だと思う。せっかくなので誰よりも遠くに飛ばせるように頑張りたい」と意気込みを話しました。

大リーグのホームラン競争は球数の制限がなく制限時間内にどれだけ多くのホームランを打てるのかを競うために疲労を考慮して辞退する選手もいますが、大谷選手は「多少疲れることはあると思っている。何事も経験しないと分からないと思う」と意に介さない様子でした。

そのうえで出場する選手が指名できるホームラン競争の際のピッチャーには、エンジェルスの同僚であるジェイソン・ブラウンブルペンキャッチャーを起用することを明らかにしました。

大谷 日本でのホームラン競争では優勝経験も

大谷選手はプロ野球の日本ハムでプレーしていた2016年と2017年の2回、オールスターゲームのメンバーに選ばれて試合前のホームラン競争に4回出場しました。

そして合わせて13本のホームランを打っています。

このうち2016年の第1戦では最初にヤクルトの山田哲人選手と対戦して6本のホームランを打ち勝ちました。

決勝ではソフトバンクの柳田悠岐選手と対戦し3本のホームランを打って優勝しています。

ホームラン競争のライバルたちは

大谷選手が出場を表明したオールスターゲームのホームラン競争。

大谷選手のほかに大リーグ屈指の強打者たちも次々と意向を明らかにしています。

ホームラン数で両リーグトップの22本を打っているブルージェイズのゲレーロJr.選手は、会見で「気持ちが出場に傾いている」と話しています。

同じくホームラン22本のパドレスのタティースJr.選手は大リーグ機構から出場の打診は受けたと話していますが、態度は明らかにしていません。

また、2019年に行われた前回のホームラン競争で優勝したメッツのアロンソ選手は「ことしも出場して自分のタイトルを守りたい」と話し、出場に意欲を見せています。

一方、2017年に優勝したヤンキースのジャッジ選手は「ホームラン競争の参加は考えていないし、今のところ興味は無い」と話しています。