エンジェルス 大谷 投打同時出場 好投し3勝目も1打数無安打

大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が17日のタイガース戦に2番・ピッチャーで先発出場し、6回1失点の好投で今シーズン3勝目を挙げました。好調のバッティングは2つのフォアボールで出塁しましたが、ヒットは打てず1打数ノーヒットでした。

大谷選手は17日、本拠地のカリフォルニア州アナハイムで行われたタイガース戦に先発登板しました。

打順は2番に入り、今シーズン7回目となる投打の同時出場となりました。

ピッチャーとしては1回フォアボールなどでランナーを背負ったものの、得意のスプリットと150キロを超える速球で三振2つを奪い得点を許しませんでした。

3回には、鋭いスライダーで2者連続三振を奪い、4回は相手がバントで三遊間方向に転がしたボールを大谷選手が飛びついてキャッチするなど、気迫のこもったプレーも見せました。

大谷選手は、2点リードの6回、1アウトからホームランを打たれて1点を失いましたがリードは守り、この回を投げ終えたところでマウンドを降り守りにもつきませんでした。

大谷選手は6回までに78球を投げて打たれたヒットが5本、フォアボールとデッドボールが合わせて2つ、三振は5つ奪って1失点の好投でした。

一方、ここ2試合連続でホームランを打つなど好調のバッティングでは、3回打席が回ってフォアボールを2つを選びましたが、ヒットは打てず1打数ノーヒットで、打率は2割7分ちょうどとなっています。

試合は、エンジェルスが7対5で勝って連敗を3で止め、大谷選手は今月4日以来の3勝目を挙げ今シーズン3勝1敗となりました。

エンジェルスの本拠地で観客の人数制限撤廃

エンジェルスの本拠地では17日から観客の人数制限が撤廃され、今シーズン最多の3万709人が集まりました。

大谷翔平選手のユニフォームを着た現地のファンの姿が多く見られ、このうち男性のファンは「待ちきれなかったし、本当にワクワクしています。以前、この大谷選手のユニフォームを着た時に彼がホームランを打ったので、幸運があると思ってきょうも着てきました。ぜひホームランを打ってほしいです」と話していました。

また、日本代表の大谷選手のユニフォームを着た男性ファンは「人数制限がなくなるのはほぼ2年ぶりなので、本当に楽しみです。大谷選手は特別な才能の持ち主なので、じかに観戦できるのは本当にうれしいです」と話していました。

大谷「守備にかなり助けられた」

試合後、大谷選手は「中5日のわりにはよかったし、投げている感じも悪くなかったと思う。きょうは守備にかなり助けられたし、それに尽きる。三振も取れていなかったので守備に助けられてなんとか6回を投げられた」と味方の好プレーに感謝していました。

そのうえで、この試合から観客の人数制限が解除され、およそ3万人が集まったことについては「やっぱり気持ちよかった。よりやる気が出るし、打席でもマウンドでもより集中力が上がる」と話しました。

また、大リーグの不正投球問題で今月21日からピッチャーへのチェックが強化されることについては「自分は大リーグに来て年数も少ないので日本でやってきた延長でやっているが、この環境に慣れている選手はシーズン途中で変えるのは難しいと思う。長年やっている選手になればなるほど影響が出るのかなと思う」と話していました。

ランナーでも全力スタート

この試合、2番・ピッチャーと投打の二刀流で出場した大谷選手が5回に見せた走塁は二刀流の価値観を凝縮したようなプレーでした。

この回大谷選手はツーアウトランナーなしで打席がまわり、フォアボールで出塁しました。

続く3番のウォード選手の打席で、一塁ランナーの大谷選手があわせて3回、全力でスタートを切る場面がありました。

一塁ランナーは盗塁する構えを見せたり実際に盗塁のスタートを切ったりしてバッテリーを揺さぶることがあり、ツーアウトであればフルカウントになると一塁ランナーはためらわずにスタート切ります。

しかし、次のイニングで登板を控えたピッチャーがランナーの場合は全力でスタートする姿はほとんど見られません。

この試合、先発ピッチャーの大谷選手は2球目にスタートを切りましたがファウルで、ツーストライクツーボールからの5球目に再びスタートを切り、ファウルとなりました。

そして、6球目に3回目のスタートを切りセカンドベースにすべり込みましたが結局、ウォード選手が見逃し三振に倒れたため大谷選手の全力での走塁が実ることはありませんでした。

それでも大谷選手は涼しい顔でそのまま直後の6回のマウンドに上がり先発投手の役割を果たしました。

試合後、大谷選手はこのプレーについて、ピッチングに影響がなかったか問われると「特に走ったからといってピッチングに影響したというのはあまりないし、きょうもなかったと思う」と振り返りました。

そのうえで「点差の状況によって走るべき時は走るし、あの5回の場面はそういう場面だった」と冷静に話しました。

通常、先発ピッチャーがみずからスタートを切って次の塁を狙うことはほとんどありませんが、チームトップの10盗塁をあげている大谷選手にとっては、2点リードの中盤は「狙うべき状況」だったのです。

決してホームランのような派手なプレーではありませんが、投打の両方でトップレベルのプレーを続ける大谷選手だからこそできる、その価値観が凝縮された好プレーでした。