フリーランスの労災保険 自己負担での特別加入認める 厚労省

仕事でけがをしたり、病気になったりした時に治療の費用などが給付される労災保険について、厚生労働省は料理などを自転車で届けるフリーランスの配達員などについてみずから保険料を負担することで特別加入を認めることを決めました。

労災保険は企業に雇用されている労働者が、仕事でけがをしたり病気になったりした時に、治療費や休業補償などが給付される制度で、企業が保険料を負担しています。

一方、フリーランスとして働く人は年々増えていますが、企業と雇用契約を結ばないため労災保険の対象ではなく、仕事でけがをした時などに収入が補償されないとして待遇の改善を求める声が出ています。

このため厚生労働省の審議会はフリーランスについては、業種ごとに働く人がみずから保険料を負担することで特別加入を認めるかどうか検討を進めています。

18日の審議会ではフリーランスとして働く人のうち、飲食店の料理などを自転車で届ける配達員とIT業界で仕事をする人について議論が行われました。

委員から「保険料の負担から特別加入をしない配達員が相次ぐ可能性があり、企業が配達員に支払う報酬に保険料分を上乗せするなどして、実質的に負担しない方法にできないか」などという意見が出されました。

これに対して業界団体の担当者は、配達員は報酬の仕組みが異なる複数の企業に登録しているケースが多く、対応が難しいという考えを示しました。

そして、議論を進めた結果、審議会は「業界団体から要望もあり働く人を保護すべきだ」などとして、ことし9月からいずれについても労災保険の特別加入を認めることを決めました。
業界団体によりますと、新たに対象になる自転車の配達員はおよそ9万人、IT業界で仕事をする人は17万人から25万人に上ると推計されています。

フリーランスの配達員をめぐっては労働組合などから、企業が保険料を負担すべきだという意見が出ていました。