アフリカ “第3波もワクチン接種は1%満たず” WHOが呼びかけ

アフリカでは新型コロナウイルスの感染が急速に増えていて、WHO=世界保健機関は、本格的な第3波に突入しているものの、ワクチンの接種を終えた人は人口の1%にも満たないとして、国際社会にワクチン提供への協力を呼びかけました。

WHOのアフリカ地域事務局のモエティ事務局長は、17日の記者会見で「アフリカは本格的な第3波に突入した。感染者の増加のペースは加速している」と述べました。

アフリカでは、この1週間の感染者の数が前の週に比べて30%近く増えていて、このうち、南アフリカだけで、アフリカ全体の新規感染者の40%余りを占めているほか、チュニジアやザンビアなどでも急増しているということです。

しかし、ワクチンの普及は遅れていて、モエティ事務局長は「およそ1200万人が接種を完全に終えたが、アフリカ全体の人口の1%にも満たない」と述べ、懸念を示しました。

アフリカでは、ワクチンの供給を国連などが主導する国際的な枠組み「COVAXファシリティ」に頼る国が多く、一部の国ではワクチンの確保のめどが立たないなど不足が深刻で、モエティ事務局長は、国際社会に対してワクチン提供への協力を呼びかけました。