仏 屋外のマスク着用義務原則なしに 夜間外出制限もとりやめへ

フランス政府は新型コロナウイルスの感染状況が想定よりも早く改善しているとして、屋外でのマスクの着用の義務を17日から原則としてなくすとともに午後11時以降の外出制限も予定を早めて6月20日でとりやめることを発表しました。

フランスのカステックス首相は16日記者会見し、最近の国内の感染状況について1日の感染者数が3000人余りと感染抑制の目安としてきた5000人を大きく下回っていると指摘し「期待以上に改善している」という認識を示しました。

そのうえで去年8月以降、地域ごとに義務づけてきた屋外でのマスクの着用について17日から原則として義務とはしないと発表しました。

ただ、屋外であっても人が列を作るような混雑した場所や、スタジアムなどでスポーツ観戦をする際には引き続き着用するよう求めています。

また、午後11時以降の夜間の外出制限についても、もともとの予定を10日早めて20日でとりやめることを明らかにしました。

一方で、インドで確認された変異ウイルスの「デルタ株」がイギリスなど世界各地に広がっていることを受けて、空港や港での水際対策を強化する方針を示しました。

そして、感染の広がりを防ぐにはワクチンの接種が欠かせないとして、ことし8月末までに人口の60%に当たる4000万人に少なくとも1回接種し、そのうち3500万人に対しては接種を完了することを目指す考えを示しました。