冷凍庫の温度上昇でワクチン廃棄 製造メーカーの社長が陳謝

川崎市で、新型コロナウイルスのワクチンを保管する冷凍庫の温度が上昇し、6300回分余りが廃棄となった問題を受けて、製造メーカーの社長が16日、記者会見を開き、陳謝したうえで問題のある製品を速やかに交換するなど対応策を明らかにしました。

ファイザーのワクチンは、長期間保管するために超低温の冷凍庫で保管する必要がありますが、今月13日、川崎市に納入した冷凍庫1台の温度が一時、大幅に上昇し、6396回分のワクチンが廃棄されました。

これについて、冷凍庫を製造したEBACの佐々木健社長が16日、会見し「今回の事故を非常に重く受け止め、品質管理を徹底し、再発防止に努めます」と陳謝しました。

会社によりますと、生産を委託する海外の工場での溶接作業の工程に問題があったということで、すでに納入した2156台のうち、同じ不備があったと見られる303台について順次、交換するということです。

そのうえで、すべての納入先に対し、不具合が起きた際に温度の上昇を和らげる高性能の保冷剤や、温度の上昇をメールなどで外部に知らせる装置を無償で配布することを明らかにしました。