福島 南相馬市 寝たきりの人などに 医師が出向きワクチン接種

福島県南相馬市は、16日から寝たきりの人などを対象に、医師や看護師が自宅に出向いて、新型コロナウイルスのワクチン接種を行う取り組みを始めました。

南相馬市は市内の2つの会場で集団接種を進めていて、これまでに65歳以上の高齢者のうち90%の人が1回目の接種を終えています。

一方、寝たきりの人などへの接種が課題となっていて、市は16日から、医師やケースワーカーが接種会場に出向くのが難しいと判断した人については、自宅を訪問して接種する取り組みを始めました。

このうち、肺の病気のために在宅で診療を受けている宍戸隆志さん(75)の自宅には、かかりつけの医師と看護師3人が訪れ、血圧などを測って体調を確認したうえで注射していました。

宍戸さんは「妻は接種を終えても自分はまだだったので、安心しました」と話していました。

南相馬市によりますと、在宅での接種の対象となるのは37歳から104歳までの44人で、16日から4日間で1回目の接種を終える予定だということです。

南相馬市新型コロナ対策課の森修一課長は「さまざまな理由で接種会場へ足を運べない人もいると思うので、住民の意見を聞きながら、きめ細かい対応をとっていきたい」と話していました。