南アフリカ 新型コロナの感染急増で市民生活への制限強化

新型コロナウイルスの感染が急増する南アフリカのラマポーザ大統領は「第3波が到来した」として、飲食店の営業時間の短縮など市民生活への制限を強化すると発表しました。

南アフリカで感染が確認された人はこれまでに175万人を超え、アフリカ大陸全体の3割以上を占め、最も多くなっています。

去年7月と、ことし1月に続いて、感染が急増するなか、ラマポーザ大統領は15日、国民向けの演説を行い「第3波が到来した。この新たな感染の波を抑え込まないといけない」と述べました。

特に最大都市のヨハネスブルクを含む州が最も深刻で、数日以内に第2波のピーク時での1日あたりの新規感染者数を超える勢いで、私立病院での受け入れ能力がひっ迫していると指摘しました。

ラマポーザ大統領は、飲食店の営業を午後9時までとすることや、集会に参加できる最大人数を減らすことなど市民生活への制限の強化を発表しました。

また、飲酒がらみの暴力事件が増えることで医療体制が圧迫されるとして、酒の販売も制限するとしています。

南アフリカでは医療関係者や60歳以上の市民に対するワクチン接種が進められていますが、ペースが遅いと批判されていて、ラマポーザ大統領は「世界的なワクチン供給不足の影響を受けている」と国民に理解を求めました。