台湾 日本が提供した新型コロナのワクチン接種 始まる

台湾で日本から提供された新型コロナウイルスのワクチンの接種が始まりました。一部では、高齢者は座ったままで医師や看護師が移動して接種する福岡県宇美町で導入された方法が採用されています。

台湾では先月中旬から新型コロナウイルスの感染が急拡大した一方、ワクチンの調達が遅れていて、日本は今月、アストラゼネカのワクチン124万回分を無償で提供しました。

このワクチンの接種が15日までに台湾全域で始まり、医療従事者などに加えて、新たに75歳以上の高齢者が優先接種の対象となりました。

このうち南部の高雄市などでは高齢者がいすに座ったままで、医師や看護師が移動して接種を行う方法をとっています。

これは福岡県宇美町で導入され、効率的に接種ができるとSNSで注目された方法で、台湾の多くのメディアが「宇美町式」として紹介しています。

蔡英文総統は15日、ツイッターに「日本が提供してくれたワクチンの接種が開始されました。ありがとう、日本!」と日本語で書き込みました。

また、茂木外務大臣が台湾へのワクチンの追加の提供も検討していく方針を示したことに、感染対策を指揮する閣僚の陳時中 衛生福利部長が15日の記者会見で感謝のことばを述べました。