東京五輪・パラ 選手の感染防止ルール “プレーブック”最新版

東京オリンピック・パラリンピックに参加する選手などを対象にした新型コロナの感染防止に必要なルールをまとめた「プレーブック」と呼ばれる手引き書の最新版が公表されました。この中で、選手が毎日受ける検査はなるべく競技に影響が出ないように実施することや、ルールに違反した場合は、新たに制裁金を科すことなどが明記されました。

IOC=国際オリンピック委員会と大会組織委員会が15日夜、記者会見して明らかにした選手向けの「プレーブック」は、新型コロナの感染防止に必要なルールをまとめた手引き書で、ことし2月に初めて公表され、その後4月の更新版を経て、第3版となる最新版が公表されました。

最新版では、4月のものよりも手続きや対応方法が明確になっていて、このうち選手が毎日受ける検査については、なるべく競技に影響がないように実施するとしています。

具体的には、唾液を使った抗原検査で結果が出るまで12時間かかるため、午前中に試合がある選手は前日の午前9時に、午後から試合がある選手は前日の午後6時に検体を提出するとしています。

仮に検査で陽性になった場合はPCR検査を受け、その結果が陰性であれば競技に出場できるということで、PCR検査の結果が出るまで待っても競技に間に合うとしています。

また、変異ウイルスに対する政府の水際対策の強化に伴って入国措置が変わりうることや、ルールに違反した場合には、参加資格の剥奪や国外退去の強制措置に加えて新たに制裁金を科すことも明記されました。

今回の「プレーブック」のルールは、来月1日から適用され、内容は今後も修正される可能性があるということです。

検査は

「プレーブック」では、新型コロナの検査について頻度や方法について細かく示されています。

このうち、選手やコーチなどは、日本に出国する前の96時間以内に2回の検査を行い、このうち1回は72時間以内に行う必要があります。

この時には、唾液か鼻の奥のどちらかの検体を使い、PCR検査や抗原検査など日本政府が承認している方法で検査を行うことが求められています。

そして日本に入国する際も空港で検査を受け、その結果が出るまでは空港内で待機し、陽性だった場合は選手村の発熱外来に搬送されて再検査を受けることになります。

空港で陰性だった場合でも、原則として、毎日検査を受ける必要があります。

検査はまず唾液による抗原検査が行われ、選手などは午前9時と午後6時のいずれかで検体を提出します。

最初の検査で陽性か、不明確だった場合は、同じ唾液の検体を使ってPCR検査を行います。

ここまでの結果が出るまでにおよそ12時間がかかります。

そして2回目の検査でも、陽性だったり不明確だったりした場合は、選手村の発熱外来で鼻の奥の検体によるPCR検査が行われるということです。

その検査の結果が陰性であれば、競技に出場できるということで、組織委員会はなるべく競技に影響がでないように配慮したとしています。

一方で、検査の検体となる唾液は各選手団の新型コロナ対策の責任者などの監督のもと、選手それぞれの部屋などで採取することになる見通しで、不正をどう防ぐかが課題となります。

これについて大会組織委員会やIOCは「しっかり監督しながら検査を実行していくことが重要だが、抜き打ち検査を行うことも考えたい」としています。

行動ルールは

「プレーブック」では、日本国内での行動のルールが定められています。

選手やコーチなどは、日本に向けて出国する前にあらかじめ入国後14日間の活動計画書を作り、大会組織委員会に提出することになっています。

活動計画書には、▼氏名やパスポート情報のほか、▼宿泊先や▼期間中に行動する場所などを記入する必要があります。

また、▼健康観察などを行うアプリと、▼接触確認アプリ「COCOA」をインストールすることや、▼スマートフォンの位置情報の保存機能を有効にしておくことも求められます。

選手やコーチなどは入国後、計画書に記載したとおりに活動する必要があり、最初の3日間に活動する場合は監督者が同行することやGPSなどによって行動が管理されます。

行動範囲も、宿泊場所や練習会場などに限定され、観光地などに行くことは認められていません。

また、移動手段は原則として公共交通機関の利用は認められず関係者専用の車やバスなどを使うとされていて利用できない場合は大会専用のハイヤーを利用することになっています。

宿泊施設については選手村以外でみずから手配する場合、原則、民泊などは認められず、組織委員会が感染対策の要件などを満たせないと判断した場合は、宿泊先を変更するよう求めるということです。

食事については、▼選手村に滞在している人は選手村か大会会場でとるとしていて、▼それ以外の人は、大会会場か宿泊先内のレストラン、またはルームサービスの利用が求められています。

制裁は

「プレーブック」では、検査を拒否したり、行動ルールを守らなかったりするなど、規則に違反した場合、制裁が科せられる可能性があると記されています。

「プレーブック」の最新版となる第3版では違反の内容として、▼マスクを着用しないことや、▼活動計画書で届けた場所以外に外出すること、それに▼故意に検査を受けないことなどが例示されています。

違反の情報があれば調査が行われ、違反が確認されれば、組織委員会やIOCなどが協議のうえ、「アクレディテーションカード」と呼ばれる大会参加に必要なIDカードの取り消しや失格、それに制裁金が科されることもあります。

また、日本政府によって、改めて14日間の待機措置や、国外退去を求められることもありうるということです。