菅内閣不信任決議案 反対多数で否決

立憲民主党など野党4党が提出した、菅内閣に対する不信任決議案は、衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの反対多数で否決されました。

立憲民主党など野党4党が提出した、菅内閣に対する不信任決議案は午後の衆議院本会議で審議が行われました。

立憲民主党の枝野代表は、およそ1時間半にわたって趣旨弁明を行い「補正予算など、国会が果たさなければならない案件は山積しており、戦後最大の危機の下で、会期延長を拒否し国会を閉じようとしているのは到底容認できない。菅総理大臣は有事のリーダーとして失格で、即刻その地位を去るよう強く求める」と述べました。

これに対し、自民党の柴山・幹事長代理は「菅内閣は総力をあげて新型コロナウイルスの一日も早い収束と、国民が安心できる日常を取り戻すことを最優先に取り組んできた。このコロナ禍で内閣不信任決議案を出すこと自体、国民の政治に対する信頼を損なわせるという理解はないのか」と反論しました。

このあと、記名投票による採決が行われた結果、内閣不信任決議案は、自民・公明両党と日本維新の会などの反対多数で否決されました。

一方、参議院では、安全保障上、重要な施設周辺の土地利用を規制する法案をめぐり立憲民主党と共産党が、自民党の森屋内閣委員長の運営に反発して解任決議案を提出しており、このあとの本会議で採決が行われます。

与党側は、決議案を否決したうえで、15日中に法案を成立させたいとしていますが、野党側には「成立を阻止すべきだ」という意見もあり、与野党の攻防が続いています。

自民 二階幹事長「解散の状況ではない」

自民党の二階幹事長は記者団に対し「与党が結束して否決でき、感謝したい。内閣不信任決議案の提出は結構だが、唐突と感じた。菅内閣は、新型コロナウイルス対応を懸命にやっており、足らざる指摘があれば直ちに対応する」と述べました。

また、衆議院の解散時期については「解散は、総理大臣の唯一最大の仕事だから、菅総理大臣の胸三寸にあるわけだが、今すぐ直ちにやらなければならない状況とは思っていない。自民党はいかなる事態にも備えるよう、極端に言えば、あす解散があってもいいという準備は整えている」と述べました。

立民 枝野代表「『新しい政権の所信』しっかり伝えた」

立憲民主党の枝野代表は、記者団に対し「決議案の否決は大変残念だが、菅政権が信任に値しないことと、それにかわる『新しい政権の所信』を、しっかりまとめて伝えることができた。事実上、きょうからが総選挙のスタートで、次の国会の冒頭では、正式な所信表明演説ができるよう頑張りたい」と述べました。

公明 山口代表「意味に乏しい抵抗いかがなものか」

公明党の山口代表は、党の参議院議員総会で「国会の会期末とはいえ、野党による実質的な意味に乏しい抵抗はいかがなものか。国民が求めているのは、ワクチン接種を円滑に進め、新型コロナウイルスを乗り越えることだ。誠実に力を結集することが政治の役割で、政府・与党の責任でもある」と述べました。

維新 松井代表「不信任決議案提出は三文芝居」

不信任決議案に反対した日本維新の会の松井代表は、大阪市内で記者団に対し、「不信任決議案の提出は誰が見ても芝居だとわかることだ。オリンピックを控え、ワクチン接種も行っている中でこの時期に決議案を出して、菅総理大臣が衆議院の解散・総選挙を打てると思うか。三文芝居にはつきあっていられないということだ」と述べました。

共産 志位委員長「大きな意義あった」

共産党の志位委員長は、記者団に対し「野党4党として一致し、堂々と、内閣に対し不信任決議案を突きつけたことには大きな意義があった。われわれとしては、当然、衆議院の解散・総選挙を求める構えで臨んだが、与党は、それを受けて立つ構えがなかったのではないか」と述べました。

国民 玉木代表「衆院選で積極財政への転換訴える」

国民民主党の玉木代表は、記者団に対し「病床確保のために立法措置を講じないのは無責任だし、水際対策が穴だらけで、検疫法などを改正しないまま、安全安心なオリンピックが開催できるか疑問だ。菅内閣を信任できないいちばんの理由は経済政策で、このままでは、国民の生活と経済を守れない。衆議院選挙では、経済政策の転換、積極財政への転換を訴えていきたい」と述べました。