津波警報が出たとき どう避難する VRで疑似体験 宮城 石巻

VR=バーチャルリアリティーの技術を使って、津波警報が出たときの車や歩きでの避難を疑似体験するシステムが開発され、宮城県石巻市で披露されました。

このシステムは日本工業大学や東北大学の研究グループが去年開発したもので、今後の避難訓練に生かそうと、14日から16日まで石巻市で津波避難を体験した人などに利用してもらっていて、一般の人が利用するのは今回が初めてです。

避難途中の交通事故や大渋滞など、通常の訓練では再現できない状況をVRで再現し、より実践的な訓練につなげるねらいがあります。

システムは大きく2種類あり、このうち車避難を想定したドライビングシミュレーターでは、あと20分で津波が到達する状況の中、安全な場所を目指して運転する訓練を体験できます。

途中で渋滞に巻き込まれ、車の列に並び続けるか、ルールを破ってでも対向車線を走行するか、迷う参加者もいました。

もう1つは、ディスプレーが付いたゴーグルのような機器を頭にかぶり、歩いての避難を体験するもので、参加者は停電で信号が動かない中、車に注意して道路を横断していました。

参加した70代の女性は「津波が来ると思うと、焦って冷静に運転できなかった。震災のときも道を間違ったので、状況に応じて冷静に行動できるように備えを進めたい」と話していました。

研究チームは今後、このシステムの普及を目指すとともに、体験した人の行動を分析して新たな研究に生かすことにしています。
システム開発の中心を担う日本工業大学情報メディア工学科の荒川俊也教授は「VRを使うことで、災害時に直面する課題をリアルに体験できるので、課題を知ってもらうきっかけにしてほしい」と話していました。