全国99大学が接種会場として実施申請 8校は21日から 文科相

来週21日から始まる大学での新型コロナウイルスのワクチン接種について、萩生田文部科学大臣は、全国99の大学から実施の申請があり、このうち8つの大学では21日から開始するめどが立っていることを明らかにしました。

来週21日から始まる職場や大学などでの新型コロナウイルスのワクチン接種に向けて、政府は今月8日から全国の国公立大学と私立大学を対象に大学での接種に必要な申請を受け付けています。

これについて、萩生田文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で、14日の正午までに全国99の大学から実施の申請があり、このうち8つの大学では21日から接種を始めるめどが立っていることを明らかにしました。

そのうえで萩生田大臣は「それぞれの大学が単体で自校の職員や学生のみに行うのではなく、大学が地域における新型コロナワクチンの接種拠点となることを想定している」と述べ、接種の環境が整わない近隣の大学や専門学校の学生や職員も受け入れるなど、積極的な接種の実施に期待する考えを示しました。

8大学 21日から接種予定

文部科学省によりますと、新型コロナウイルスのワクチン接種について、少なくとも7都府県の8大学が来週21日から開始する予定で、近隣の大学や小中学校の教職員、それに住民などに対象を拡大することも検討されています。

大学や職場などでのワクチン接種には、14日正午時点で全国99の大学から実施の申請があり、来週21日から開始するめどがたっているのは8大学で、今後、さらに増える見込みです。

このうち、
▽宮城県の東北大学は2万1000人に接種予定で、学生や教職員のほか、近隣の大学への接種拡大を検討していて、自治体の大規模接種にも引き続き協力するとしています。

▽埼玉県の東京国際大学は7000人に接種予定で、余ったワクチンについては留学生や地域住民などへの接種を検討しているということです。

▽東京都の慶應義塾大学は5万人に接種予定で、対象の拡大については現在、検討中ですが、全国の留学予定者を受け入れる予定だとしています。

▽東京都の日本体育大学では3000人に接種予定で、余ったワクチンについては、地域住民などへの接種を検討しているということです。

▽神奈川県の湘南工科大学は2700人に接種予定、
▽大阪府の近畿大学は2万8800人に接種予定で、いずれも対象拡大については検討中だとしています。

▽広島県の広島大学では1万6500人に接種予定で、今後は東広島市内の小中学校の教職員2000人に加え、市内の企業で働く1万7000人への接種にも協力するため、別途、申請するとしています。

▽徳島県の徳島大学では9500人に接種予定で、近隣の鳴門教育大学から1500人の接種を受け入れるということです。

文部科学省は、希望している大学に対し、環境の整わない近隣の大学や地域への協力を進めてほしいとしています。