「観光白書」感染収束後の観光需要回復へ“分散型旅行”も

ことしの「観光白書」は、新型コロナウイルスの感染収束後の需要の回復に向けて、観光地などで休暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」など混雑を避けた「分散型」の旅のスタイルをさらに広めるべきだとしています。

観光白書では、新型コロナウイルスの影響で去年、国内で旅行に消費された金額は、前の年よりも60%減って11兆円となり、全国でおよそ900万人の雇用を抱える観光産業は深刻な打撃を受けているとして、雇用の維持や事業の継続に向けた支援が必要だとしています。

また「Go Toトラベル」については、感染状況を踏まえて今後の取り扱いを判断し、それまでは、各都道府県の状況に合わせて感染対策などを支援するとしています。

そのうえで日本の旅のスタイルは、これまで特定の時期や場所に集中しがちでしたが、感染拡大をきっかけに観光地などで休暇を楽しみながら仕事をする「ワーケーション」のほか、定番の観光地巡りではなく、地域の自然や伝統文化に触れることを目的とした旅などが広がったとしています。

こうした混雑を避けた分散型の旅は、閑散期の需要を掘り起こし、事業者の経営の安定にもつながるとして、感染収束後の需要の回復に向けてさらに広めるべきだとしています。

一方、外国人旅行者の受け入れの再開は、感染の収束後に小規模なパッケージ旅行から始めるなど、段階的に進めるとしています。

国土交通相「接種拡大で状況が落ち着けば国内観光回復取り組む」

観光白書について、赤羽国土交通大臣は15日、閣議のあとの会見で「このコロナ禍は観光事業者にとってはたいへん厳しい状況だが、これまでの観光政策を一度立ち止まって振り返る機会にもなっている。ワクチン接種の拡大で感染状況が落ち着き次第、まずは国内観光の回復に取り組み、その後はインバウンド需要の段階的な回復にも努めていく。観光立国の実現に向けて引き続き官民一丸となって取り組んでいく」と述べました。