政府の大規模接種センター 公務員接種開始 予約枠に多数の空き

政府が設置した新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターについて、防衛省は、予約枠に空きがあることから、自衛官や警察官など危機管理に関わる分野の公務員への接種を始めました。

政府が設置した大規模接種センターでは、65歳以上の高齢者を対象に接種が進められていますが、14日からの2週間は、予約枠に多くの空きがあります。

このため防衛省は特に予約が埋まっていない東京の会場で、自衛官、警察官、それに消防士や海上保安官など危機管理に関わる分野の公務員に接種を行うことを決め、14日午後から接種が始まりました。

接種の対象は、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で、東京 大手町の会場には陸海空の自衛官のほか、海上保安庁や総務省消防庁の職員が次々と訪れ、受け付けが行われる建物に入っていきました。

防衛省によりますと、14日は1600人余りが接種を受ける予定だということです。

総務省消防庁の男性職員は「災害が起きれば被災地で調整業務を担うこともあるので、迷惑をかけることがないよう接種を受けました。引き続き感染防止を心がけて職務にあたりたい」と話していました。

防衛省は15日以降も前日までに予約枠が埋まらなければ公務員への接種を行うことにしていて「大規模接種センターの能力を最大限有効に活用したい」としています。

加藤官房長官「センターの接種能力むだにせず」

加藤官房長官は、午前の記者会見で「ギリギリまで高齢者からの予約を受け付けたうえで、なお余裕がある枠については、接種の必要性が高く、機動的に対応が可能な、自衛隊や警察などの危機管理を担当する職員に振り向けることで、センターの接種能力をむだにしないように、防衛省で検討がなされることになったと承知している」と述べました。

そのうえで「こうした危機管理担当者への接種は、あくまでも暫定的な措置であり、今後、高齢者の予約が上限に達しない状況が続く場合には、基礎疾患を有する方など、一般の方からも受け付けることとしているが、時期や方法については、現在、防衛省で検討がなされていると承知している」と述べました。