ワクチン6396回分 川崎市が廃棄へ 保管の冷凍庫の製品不備影響

川崎市は新型コロナウイルスのワクチンを保管していた冷凍庫の温度が上昇し、ワクチン6300回分余りを廃棄することになったと発表しました。
この冷凍庫のメーカーは一部の製品で温度が上がる可能性があるとして12日、回収を呼びかけていました。

川崎市によりますと、13日午前8時すぎ、高齢者施設などでの巡回接種のためワクチンを保管していた冷凍庫で警報音が鳴っていることに職員が気付きました。

この冷凍庫で保管していたファイザー社のワクチンは、マイナス70度から80度程度での保管が必要ですが、記録されている温度の推移を確認したところ、11日の午後から温度が上昇し始め、12日は0度を超えて8度から9度ほどになっていたということです。

異常がみつかった13日朝の時点ではワクチンは凍った状態でしたが、一度、解凍されたとみられることから市は1066本、6396回分のワクチンを廃棄することにしています。

一方、この冷凍庫のメーカーの「EBAC」は12日、ホームページ上で一部の製品で製造の際の不備のため温度が上がる可能性があることを公表し、294台の回収を呼びかけていて、今回問題が起きた冷凍庫も回収の対象となっていました。

市は、「すでに確保しているワクチンがあるため当面、接種のスケジュールに影響は無い」としています。