沖縄県 入院までの待機施設を開設 コロナで医療体制ひっ迫

沖縄県は、新型コロナウイルスの感染拡大で医療体制がひっ迫する中、入院が必要にもかかわらず受け入れ先が決まらない患者が一時的に待機する施設を設けました。

全国でも最悪の感染状況が続いている沖縄県では、新型コロナウイルスに感染した患者向けの病床使用率が、11日時点で89.9%となるなど医療体制がひっ迫しています。

こうした中、県は入院が必要にもかかわらず受け入れ先が決まらない患者が一時的に待機する「入院待機ステーション」を、12日沖縄本島内の体育館に開設しました。

施設にはベッド20台と酸素を投与する医療用の機器10台が整備され、医師1人と看護師2人、そして救急隊員2人が24時間常駐しています。

県によりますと入院先が1時間以上決まらなかったケースはこれまでにはないものの、今後さらに医療体制がひっ迫すればそうした事態が起きるおそれがあるということです。

沖縄県感染症対策課の嘉数広樹課長は「患者数が激増し、すべての患者を医療機関に受け入れることができない状況になっている。今回設けたのはあくまで待機施設であって治療を行えるわけではない。しかし、救急の現場に慣れた医療従事者が常駐しているので患者に安心してもらえると思う」と話していました。