香港 周庭氏が刑期を終え出所 大規模抗議活動に関連で収監

香港で大規模な抗議活動に関連し、禁錮10か月の実刑判決を受けて収監されていた民主活動家の周庭氏が刑期を終えて、12日、出所しました。

香港の民主活動家、周庭氏はおととし6月、大勢の市民が警察本部を取り囲んだ大規模な抗議活動に関連し、無許可の集会への参加をあおった罪などに問われました。

去年12月、禁錮10か月の実刑判決を受けて香港郊外にある刑務所に収容されていましたが、刑期を終えて、12日午前、出所しました。

周氏を乗せた刑務所の車が停留所に到着すると待ち構えていた大勢の報道陣が取り囲みましたが車を降りた周氏は無言のまま迎えの車に乗り換えてその場を離れました。

周氏は重罪犯を収容するとされる刑務所に収容されましたが、刑務所内での態度が模範的とされ、刑期が短縮されたとみられます。
周氏は2014年の大規模な抗議活動、「雨傘運動」以来、SNSを通じて日本語で発信を続けるなど、日本でもよく知られており、12日は大勢の報道陣が取材に訪れていました。

周氏は去年8月に香港の民主化運動への支援を呼びかけてきた「リンゴ日報」の創業者、黎智英氏とともに外国勢力と結託して国家の安全に危害を加えた疑いでも逮捕、保釈されていて、この事件については現在も捜査が続いているとみられます。

周氏 報道陣には応じず無言で去る

日本時間の12日午前11時ごろ、周庭氏を乗せた刑務所の車が近くの停留所に到着すると、待ち構えていた大勢の報道陣が駆け寄り、車を取り囲みました。

周氏は、白いTシャツに白いマスク姿で髪を後ろに結んでいて、車から降りると一斉に報道陣に取り囲まれました。

周氏は収監前に比べてやせた様子で、報道陣の問いかけに応じることなく、無言のまま迎えに来た白い車に乗り換え、その場をあとにしました。

現場周辺には周氏を応援しようという多くの市民も駆けつけ、周氏が姿を見せるとスマートフォンのライトを照らしながら「頑張れ」とか「気をつけて」などと声をかけていました。

周氏のこれまで

周庭氏は収監中、支援者などを通じて日本の支持者に向け、SNSを通じて日本語でメッセージを発信してきました。

去年12月に実刑判決を受けて収監された時のことについては「護送車を見送ってくれた多くの方々の姿を見て、とても感動しました」と当時の心境を伝えていました。

そして、「刑務所にいる私以外の仲間たちにも引き続き関心を持ってくださることを願っています」として、支援の継続を訴えました。

周氏は2014年に香港で行われた民主的な選挙を求める抗議活動「雨傘運動」を主導した学生団体で広報担当を務め、広く知られるようになりました。

2016年には民主派の団体「香港衆志」の立ち上げに携わり団体のメンバーとして香港の民主化を訴えてきました。

日本の音楽やアニメが好きで、独学で覚えたという流ちょうな日本語で支援を呼びかけたり、たびたび講演を行ったりしたほかSNSでも日本語で積極的に発信してきました。

去年8月、外国の勢力と結託して国家の安全に危害を加えたなどとして香港国家安全維持法に違反した疑いで逮捕、その後、保釈された周氏。

去年12月には、おととし6月に行われた大規模な抗議活動に関連し無許可の集会への参加をあおった罪などで、禁錮10か月の実刑判決を受け、香港郊外にある刑務所に収容されていました。

周氏が最後に支援者を通じてツイッターでメッセージを投稿したのはことし2月でした。

日本からの激励に感謝を示したうえで「刑務所での生活は心身ともにつらいので、6月に刑務所を出たら、少し身体を休ませたいと思っています」とツイート。

これを最後に更新は止まっていました。