米がカンボジア南部の海軍基地を視察 中国の軍事利用に懸念

中国が経済支援を背景にカンボジアで存在感を高める中、アメリカは現地の基地が中国に軍事利用されている疑いがあるとして、カンボジア側の同意のもと、視察を行いました。
しかし、アメリカ側は懸念の払しょくには不十分だという姿勢を示し、両国の溝は深まっています。

カンボジア南部にある海軍の基地をめぐっては、アメリカの有力紙などが、中国がカンボジアへの経済支援の見返りに基地の軍事利用を認めている疑いがあると報じています。

さらに今月、カンボジアを訪れたアメリカのシャーマン国務副長官も中国軍が存在感を高めていることに深刻な懸念を表明していて、11日、カンボジア政府の同意のもと、首都プノンペンにあるアメリカ大使館の駐在武官が基地を視察しました。

しかし、アメリカ大使館は発表の中で、今回の視察には制約があり、改めて制約を設けずに視察に応じるようカンボジア側に求めたとしています。

これに対し、カンボジア政府に近いメディアはアメリカ側の要請には十分に応えたとして「大使館の発表は事実に反している」と報じました。

そのうえで「基地を訪問した目的は中国の軍事基地の設置に対する疑念を解消することではなく、地政学的な利益のために、問題を作り出すことだ」とするカンボジア国防省の高官の反論を伝え、両国の溝は深まっています。