サッカー日本代表 セルビアと強化試合 1対0で競り勝つ

サッカー日本代表は神戸市でセルビアと強化試合を行い、伊東純也選手が奪った先制点を守りきって1対0で競り勝ちました。

世界ランキング28位の日本は、ワールドカップカタール大会アジア最終予選に向けたチーム力強化のため、11日夜、神戸市のノエビアスタジアム神戸で世界25位のセルビアと対戦しました。

先発には、トップ下でチャンスを作り出す鎌田大地選手やスピードを生かした突破力が持ち味の伊東選手など、主力が起用され、格上のチームを相手に今の実力を測る絶好の機会となりました。

日本は前半からパスを細かくつないで攻撃を組み立てましたが、相手の固い守備に阻まれてボールを奪われ、逆に速攻を受けてピンチの場面が多くなりました。

それでも失点せずに前半を終え、後半開始直後のコーナーキックでは谷口彰悟選手が頭で軌道を変えたボールを伊東選手が右足で押し込んで先制点を奪いました。

日本はこのあと伊東選手や鎌田選手、それにボランチの守田英正選手が起点となって主導権を握り、縦パスから守備の裏のスペースをねらうなどチャンスを作り続けました。

日本は追加点こそ奪えませんでしたが格上のセルビアを相手に1対0で競り勝ちました。

日本はこの後今月15日に大阪・吹田市でワールドカップアジア2次予選のキルギス戦に臨みます。

日本代表 森保監督「今やれるベストを表現」

日本代表の森保一監督は「強度が非常に高い中、選手が今やれるベストを表現してくれた。1対0になったあと、まだ、しとめられるところはあったが、最後まで粘り強く戦ってくれた。成果と課題を持って次の戦いに向かいたい」と話していました。

5年ぶりにヨーロッパ勢を相手に白星

サッカーの日本代表がヨーロッパのチームと対戦するのは2018年のワールドカップロシア大会、ベルギー戦以来でしたが森保監督は11日のセルビア戦は収穫の多い試合だったとしています。

11日のセルビア戦は森保監督にとっては就任後、ヨーロッパ勢との初対戦で「世界で戦う基準を確かめ、自分たちがどれだけできるか、今の力を測ることができる」と臨みました。

ただ、日本はキャプテンの吉田麻也選手など3人が東京オリンピック世代のチームにオーバーエイジ枠として参加しているほか、フォワードの大迫勇也選手がけがで離脱していて、攻守の軸を欠いての試合となりました。

その苦しい条件の中で日本は1対0で勝ち、2016年のブルガリアとの強化試合以来、5年ぶりにヨーロッパ勢を相手に白星をあげました。

試合を振り返ると、前半は相手の堅い守りに苦しみましたが、鎌田大地選手や伊東純也選手などヨーロッパのリーグで実績を残している「海外組」の選手を中心に攻撃を仕掛けました。

そして、最後はコーナーキックをきっかけに伊東選手が決勝ゴールを奪いました。

味方が頭で軌道を変えたボールに飛び込んで獲得した得点は、相手の高い身長を計算に入れたうえで「ねらっていた」という会心のゴールでした。

これまで出番の少なかった、Jリーグでプレーする「国内組」の選手の活躍も光りました。

追加点にはつながらなかったものの、大迫選手のけがで追加招集された横浜F・マリノスのフォワード、オナイウ阿道選手は後半から途中出場すると、ポストプレーや相手の背後をねらう動きで攻撃にリズムをもたらしました。

守備では吉田選手と冨安健洋選手のセンターバックのレギュラー2人がいない中、川崎フロンターレの谷口彰悟選手を中心にフィジカルが強く、高さのあるセルビアの攻撃陣に得点を与えませんでした。

森保監督は「海外組も国内組もお互いがプライドを持って練習から激しく、厳しく、真剣勝負をやりながら高め合っていることが選手たちの力を引き上げていると感じる。チーム全体の底上げができている」と振り返りました。

J1の名古屋グランパスでも活躍し、セルビアを率いるストイコビッチ監督もセルビアにとっては若手を試す場でもあったとしながらも「きょうは日本がゲームを支配していた。テクニックやスピードの面でいいところが出た」と評価しました。

そして、日本が強くなるためのアドバイスを求められると「改善する部分があるとしたら、攻撃だ。もう少しいい形でチャンスを作ることができれば、きょうの試合は3点、4点、入っていたような気がする」と話していました。

ワールドカップカタール大会の最終予選、そして本大会に向けて日本にとっては確かな手応えをつかんだ強化試合になりました。