尾身会長「大会開催ならリスク十分考慮した運営必要」

東京オリンピック・パラリンピックをめぐり、政府の分科会の尾身会長は夏休みやお盆などを迎える時期に大会を開催すれば、人の流れが増え、感染リスクは高まるとして、リスクを十分考慮した大会運営を行う必要があるという考えを示しました。

11日の衆議院厚生労働委員会で、政府の分科会の尾身会長は「すでに東京の人流は少しずつ増えており、緊急事態宣言を解除すれば、今までの経験からすると、さらに加速する。これから、夏休みやお盆、帰省のほか、変異株の影響もあり、そのうえでオリンピック・パラリンピックをやれば、感染のリスクがある」と指摘しました。

そのうえで「仮に、国や組織委員会が大会を開くのであれば、そうしたリスクがあることを十分認識したうえで、人々に協力してもらえる運営のしかたが重要だ。リスクをマネージメントし、大変なことが起こらないようにするのが大事だ」と述べ、リスクを十分考慮した大会運営を行う必要があるという考えを示しました。

また、感染リスクなどに関する見解を関係者に伝えたいとしていることについて「どういうリスクがあるか、感情ではなく、客観的なリスクを示すのが役目であり、それを見て関係者に決めてもらうことが大事だ」と述べたうえで、観客の有無に関するリスクについても評価する考えを示しました。