IAEA理事会 イランのウラン濃縮活動継続に欧米から批判相次ぐ

イランが核合意を逸脱するウランの濃縮活動を続けていることなどに対し、IAEA=国際原子力機関の理事会で、アメリカやEU=ヨーロッパ連合から批判の声が相次ぎました。

IAEAの理事会はオーストリアの首都ウィーンで開かれていて、10日まではイランが核合意を大幅に逸脱するウランを製造していることや、申告されていない国内の複数の施設から核物質が見つかったこと、そしてIAEAの査察活動を制限していることなどが討議されました。

理事会では、アメリカのボノ臨時代理大使が「イランの行動によって核の拡散への深刻な懸念が生じている。イランに自制を求める」と述べたほか、EUの代表も深い懸念を表明するなど、批判の声が相次ぎました。

これに対し、イランのガリブアバディ大使は「イランに対する制裁の解除に向けてアメリカが真剣に検討しているようにはまだみえない」と述べ、アメリカ側に一刻も早い制裁解除を促しました。

欧米諸国は、イランに自制を促した形ですが、一方で3月の理事会に続き今回もイランに対する非難決議の採択は見送られ、アメリカとイランとの間接協議が大詰めを迎えるなか、欧米側としては外交交渉を重視したものとみられます。

アメリカとイランとの間接協議は、今週12日にもウィーンで再開される見通しですが、イランの制裁解除の範囲などをめぐり依然として主張に差があり、予断を許さない状況となっています。