ヨーロッパ中央銀行 大規模な金融緩和策 今のペース続ける方針

ドイツやフランスなどユーロ圏19か国の金融政策を担うヨーロッパ中央銀行は、新型コロナウイルスで深刻な影響を受けた経済を引き続き支える必要があるとして、大規模な金融緩和策を今のペースで続ける方針を確認しました。

ヨーロッパ中央銀行は10日、理事会を開いて金融政策を協議し、金融機関から資金を預かる際の金利をマイナス0.5%で据え置くとともに、各国の国債などの資産を買い入れて大量の資金を供給する量的緩和策の規模を維持することを決めました。

また、緊急対策として実施している資産の買い入れは1兆8500億ユーロ(日本円でおよそ250兆円)の規模を維持し、買い入れのペースを大幅に速めるとしたこれまでの方針を続けることを確認しました。

ユーロ圏ではワクチンの普及が進んで景気回復への期待が強まり、物価が上昇傾向にあることから緊急対策に基づく買い入れのペースを維持するかどうかが注目されていましたが、ヨーロッパ中央銀行は大規模な金融緩和策によって経済を支える必要性を改めて強調しました。

一方で、金融市場の状況などによっては買い入れを上限まで行わないこともありうるとしていて、景気の動向を見極めながら柔軟に対応することにしています。

ラガルド総裁「ことし後半には大幅に改善」

理事会のあと記者会見したヨーロッパ中央銀行のラガルド総裁は、ユーロ圏の経済の先行きについて「ワクチン接種が加速することで経済活動がさらに再開され、ことし後半には大幅に改善する」と述べて、ことしの経済成長率の予測を4.6%として、前回のことし3月時点から上方修正したことを明らかにしました。

一方で「変異ウイルスの広がりやその経済活動への影響がリスクになっている」と指摘しました。

そのうえで、緊急対策に基づく資産買い入れの縮小に関する議論について「まだ早すぎる。時期尚早だ」と繰り返し、慎重な姿勢を崩しませんでした。