モデルナワクチン 17人に副反応も“重大な懸念 認められない”

先月承認された、モデルナの新型コロナウイルスのワクチンについて、厚生労働省は、国内で接種を受けた17人に副反応が疑われる重い症状が確認されたことを明らかにしました。アナフィラキシーは確認されず、厚生労働省は、現時点で接種を進めていくうえでの重大な懸念は認められないとしています。

これは厚生労働省が9日開いた専門家部会で報告しました。

それによりますと、先月24日から30日までにモデルナのワクチンの接種を受けたのは9万241人で、このうち49歳から96歳の男女合わせて17人について、副反応が疑われる重い症状が確認されたと、医療機関から報告があったということです。

およそ5300回の接種につき1件の割合で、接種したその日のうちに発疹やどうき、めまいなどの症状が見られました。

アナフィラキシーの報告はなかったということです。

一方、ファイザーのワクチンでは、先月30日までに行われたおよそ1306万回の接種のうち国際的な評価指標でアナフィラキシーに該当する症状が報告されたのは169件で、およそ7万7300回に1件の割合でした。

このうち25歳から102歳の男女139人が死亡していますが、接種との因果関係については、いずれも情報が不足していることなどから評価できなかったということです。

厚生労働省は、モデルナとファイザーのいずれのワクチンについても、現時点で接種体制に影響を与える重大な懸念は認められないとして引き続き接種を進めていくことにしています。