近畿大医学部元教授ら逮捕 領収書など偽造し1700万円余詐取か

近畿大学医学部の元教授が、領収書などを偽造して医療用品を購入したように装い、大学から1700万円余りをだまし取ったとして、詐欺などの疑いで警察に逮捕されました。

逮捕されたのは、近畿大学医学部の元教授で医師の巽信二容疑者(66)と、医療用機器販売会社の元社員、藤戸栄司容疑者(52)の2人です。

警察によりますと、医療用機器販売会社の領収書や請求書を偽造し、実際には購入していない医療用品を購入したように装って、ことし2月中旬までのおよそ2年間に大学から1700万円余りをだまし取ったとして、詐欺などの疑いが持たれています。

警察は、捜査に支障があるとして2人の認否を明らかにしていません。

警察によりますと、2人は偽造した会社の印鑑で領収書などを作り、巽元教授の口座に18回にわたって現金を振り込ませていた疑いがあるということです。

元教授の退職を前にした引き継ぎ業務の中で不審な点が見つかり、大学は、ことし3月に懲戒解雇とするとともに、警察に相談していました。

元教授は長年、警察の依頼で司法解剖を行っていて、ことし2月には警察庁長官から表彰を受けています。

巽信二元教授とは

近畿大学によりますと、巽信二元教授は、昭和58年に近畿大学医学部の法医学教室に助手として入り、司法解剖を担当してきたということです。

その後、講師などを経て、平成19年からは教授となり、大阪府警などから依頼を受けて行った司法解剖は、38年間で4000件以上にのぼるということです。

長年の取り組みが評価され、ことし2月には警察庁長官から民間の人に贈られる最高位の表彰である「警察協力章」を受章しました。

しかし、定年退職を前にした引き継ぎ業務の中で、医療器具の購入に関する一部の領収書に不審な点が見つかり、調査の結果、大学から1700万円余りをだまし取ったとして、ことし3月30日付けで懲戒解雇されていました。

元教授は大学の調査の段階から一貫して不正への関与を否定していて、ことし4月16日には懲戒解雇処分の無効を確認する訴えを大阪地方裁判所に起こしています。

近畿大学「真相究明し再発防止に努める」

元教授の逮捕を受けて近畿大学は「日頃から教職員に対し、法令順守の徹底を指導しているにもかかわらず、このような事態に至り深くおわびします。今後は捜査に協力するとともに、大学で立ち上げた調査委員会で真相を究明し、再発防止に努めます」とするコメントを発表しました。