東京都 “時短協力金不正受給”カラオケバーを公表 返還要請へ

東京 豊島区のカラオケバーが、都の時短要請に応じていないにもかかわらず協力金を不正に受給したとして、都は店と事業者の名前を公表し、協力金の返還を求めることにしています。

協力金を不正受給したとして都が公表したのは、豊島区巣鴨のカラオケバー「ANNAM」と、この店を経営する「VIETKITE JAPAN」です。

都によりますと、去年12月18日からことし1月7日にかけて、午後10時以降も複数回にわたって店を開き、酒も提供していたということです。

この時期、都は営業時間を午後10時までに短縮するよう要請していて、全面的に応じた店には協力金を支給しています。

「VIETKITE JAPAN」について、都は協力金の申請書類に不備がなかったとして、ことし3月に84万円を支給しました。

その後4月になって、この店をめぐる捜査をしていた警視庁から都に対し「店が時短要請の期間中も深夜に営業を続けていた」と情報提供があったということです。

このため、都は今後「VIETKITE JAPAN」の代表者に対して、支給した協力金の全額の返還と同じ額の違約金の支払いを求めることにしています。

都内で協力金の不正受給をしたとして店名などが発表されるのはこれが初めてです。

協力金 素早い支給と厳格審査 両立が課題に

時短営業などの要請に店側が実際に従っているかを確認するため、都はことし1月18日から店の見回りを始めました。

ただ今回、都が公表した事業者が協力金を申請したのは、時短要請の期間が去年12月18日からことし1月7日にかけての分でした。都が見回りを始めるより前のことでした。

都が協力金を支給したのは、申請書類に不備が見つからなかったためです。

都の担当者は「不正を見抜けなかったのは店への見回りを始める前だったことが一因になっている」と話しています。

しかし、都によりますと、都内の飲食店はおよそ12万に及んでいて、見回りを始めて以降も事業者からの協力金の申請が多数出されています。

都の担当者は「厳しくチェックしていくが、すべての店を見回るのは現実的に不可能な部分もある」と話していて、協力金の素早い支給と厳格な審査をどう両立させるかが課題になっています。