東日本大震災で84人犠牲 大川小で新任校長対象の防災研修 宮城

東日本大震災の津波で多くの児童と教職員が犠牲となった宮城県石巻市の大川小学校で、新任の校長を対象とした防災研修会が行われ、児童の遺族が失われた命や日常を想像して対策につなげてほしいと訴えました。

石巻市の大川小学校は10年前の津波で、児童と教職員合わせて84人が犠牲となり、宮城県教育委員会は去年の秋から、県内の教職員を対象にした現地での防災研修会を始めました。

2回目となる9日は、今年度、県内の小中学校や高校などの校長に就任した92人が対象で、講師はともに大川小学校で当時6年生だった娘を亡くした元教員の佐藤敏郎さんと、現職の中学校の校長、平塚真一郎さんが務めました。
佐藤さんは「ここにどんな景色や日常があったのかが分かれば、あの日に起きたことが想像できると思う。子どもたちがどんな表情で津波から逃げたか思い浮かべ、自分の学校の子どもや同僚らのことを考えれば災害時の想定につながる」と語りかけました。

また、平塚さんは「安全というのは子どもの命を守りきることで、空振りはOKだが、見逃しはNGの考えで防災にあたってほしい」と訴えました。

参加した特別支援学校の校長は「現地で話を聞いたことで、どんな生活があって何が起きたのか、鮮明にイメージすることができた。自分の学校と重ね合わせて防災に取り組み、子どもの命を守りたい」と話していました。

研修後、佐藤さんは「大川小学校の出来事は教員にとって、向き合いづらかったり、触れにくかったりするかもしれないが、きょう生まれた校長同士や私とのつながりを取り組みにつなげてほしい」と話していました。