高配当うたい資金集める“オーナー商法” 原則禁止 改正法成立

高い配当金をうたって多額の資金を集める、いわゆる「オーナー商法」を原則禁止とするための預託法などの改正法案が、9日の参議院本会議で可決、成立しました。

悪質商法から消費者を守るため、預託法や特定商取引法などを改正する法案は、一部の内容が修正されたうえで衆議院を通過し、9日に参議院本会議で採決が行われ、賛成多数で可決、成立しました。

改正預託法では、高い配当をうたって物品などを買わせて資金を集めるオーナー商法を原則禁止とし、違反して行われた契約は無効とされました。

また、改正特定商取引法では、インターネット通販などで「初回は無料」などと宣伝し、2回目以降に高額な金額を支払わせる詐欺的な定期購入商法への規制を強化するため、消費者に誤解を与えない表示を販売事業者に義務づけ、違反した場合は懲役刑や罰金の対象としました。

このほか、一定の期間内であれば契約を解除できるクーリングオフをメールでも可能とする内容も盛り込まれました。

一方、全国の消費者団体などから反対の声が多く寄せられていた、訪問販売などでの契約書の交付をメールなどでも可能とする改正内容については、施行までの期間をほかの規定よりも1年長い公布から2年以内としました。

被害の抑止に期待

今回、成立した改正預託法で原則禁止とされた「オーナー商法」は、高い配当をうたって物品などを買わせて資金を集めるもので、これまでこの手法を使って多額の被害が出る事件などが繰り返し起きてきました。

金の投資をうたって多くの被害を出した1980年代の豊田商事事件は預託法の成立のきっかけになったほか、和牛のオーナー制度で多額の資金を集めて破綻した安愚楽牧場事件では、被害者は7万人余り、被害総額はおよそ4200億円に、また去年、磁気治療器のオーナー商法で元会長などが逮捕・起訴されたジャパンライフ事件では、被害者はおよそ7000人、被害総額はおよそ2000億円に上るとみられています。

また、ことし3月には、うその説明をしていたとしてUSBメモリーのオーナー商法を行っていた東京と三重の訪問販売会社に、消費者庁が、特定商取引法に基づいて業務停止命令を出しています。

これまでの預託法では、オーナー商法で顧客に購入させる物品などを具体的に指定して規制の対象にしたきたため、次から次へと新しい物品を購入させる手口が現れ、規制逃れのような状態が続いていましたが、今回の改正法で、オーナー商法自体が原則禁止されたことで、被害の抑止につながることが期待されます。