郵便投票の対象を拡大する法案 条文に1か所ミス 採決見送り

自宅などで療養中の新型コロナウイルスの患者に選挙の投票機会を確保するため、郵便投票の対象を拡大する法案は、条文にミスが1か所見つかったことから、8日の衆議院本会議での採決が見送られることになりました。

この法案は、体が不自由な人などに限定している郵便投票の対象を、自宅やホテルで療養中の新型コロナウイルスの患者や、海外から帰国して施設などで待機している人にも拡大するもので、自民・公明両党と日本維新の会が提出し、7日の衆議院の特別委員会で賛成多数で可決されました。

与党側は、8日の衆議院本会議で採決したいとしていましたが、これに先立って開かれた議院運営委員会の理事会で、与党側は条文に1か所ミスが見つかったと報告しました。

「条」と表記すべきところを「項」としていたということです。

これに対し、野党側は「今の国会では法案の相次ぐミスが問題となっただけに誠に遺憾だ。特別委員会に差し戻すことも検討すべきだ」などと主張しました。

このため、8日の本会議での法案の採決は見送られることになり、法案の取り扱いについては、与野党で引き続き協議することになりました。

自民 森山国対委員長「10日の本会議で参院に送付すべく努力」

自民党の森山国会対策委員長は、記者団に対し「法案に1字間違いがあり、大事なことなので、衆議院の特別委員会の理事会などで報告し、あさっての本会議で参議院に送付すべく努力していく。当初、参議院本会議で11日に採決を行う予定だったので、全体的には成立に影響はないと考えている」と述べました。

自民 世耕参院幹事長「与野党の連帯責任で対処を」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「これだけ法案のミスが相次いでいる中で、またミスが出てきたことは大変残念だ。野党からも発議者に名前を連ねている法案であり、与野党の連帯責任で対処していくことが重要だ」と述べました。

そのうえで「国会が閉会すれば、衆議院選挙が見えてくる。誤りを正し、コロナ禍で1人でも多くの人に投票の権利を担保するため、今国会で成立させることが重要だ」と指摘しました。

立民 安住国対委員長「今国会を象徴 残念」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、会派の代議士会で「今の国会では、これまでも条文にミスが何度もあった。議員立法とは言え、再びミスが生じ、今国会を象徴する形となったことは残念だ。法案採決は、次の機会にさせてもらうことになった」と述べました。