徴用めぐり原告の訴え退ける判決 韓国の新聞の評価分かれる

太平洋戦争中の「徴用」の問題をめぐり、韓国の裁判所が「強制的に働かされた」と主張する韓国人やその遺族らの訴えを退けたことについて、8日の韓国の新聞は判決への評価が分かれ、保守系の新聞からは外交で解決すべきだとの指摘も出ています。

太平洋戦争中の「徴用」で「強制的に働かされた」と主張する韓国人やその遺族らが日本企業16社に対して賠償を求めている裁判で、ソウルの地方裁判所は7日、原告の訴えを退ける判決を出し、2018年に日本企業に賠償を命じた最高裁判所とは異なる判断を示しました。

これについて8日朝の韓国の主要な新聞は、1面などで大きく取り上げています。

このうち保守系の「朝鮮日報」は「『最高裁の判決に無理があった』との評価が出た」としたうえで、ある現役の裁判官の話として「最高裁判決は国際関係を考慮せず、国民の対日感情を意識したものだった」と伝えています。

また、保守系の「中央日報」は社説で「異なる判決が出たことで、韓国政府の『司法の判断を尊重する』という論理は弱まった。日本との協議を通じて、外交的に解決するために積極的に取り組まなければならない」として、日韓両国に外交での解決を求めました。

一方、革新系の「ハンギョレ新聞」の社説では、裁判所が日本やアメリカとの関係が損なわれると指摘したことに触れ「一方的な政治、外交的な価値判断を判決に介入させた」などとしたうえで「法的混乱を起こして被害者の救済を遅らせるだけだ」と批判しています。