「科学技術・イノベーション白書」 多様な幸せ実現する社会へ

科学技術の政府の施策をまとめた白書が、ことしから「科学技術・イノベーション白書」としてまとめられ、自然科学と人文・社会科学の成果を融合して一人一人の多様な幸せを実現する社会を目指すことなどが掲げられました。

科学技術の政府の取り組みをまとめる「科学技術白書」が、関連する法律の改正にともなって、ことしから新たに「科学技術・イノベーション白書」としてまとめられました。

その中では、新型コロナウイルス対策や地球温暖化などに対応するため、高度な解析や予測を行うスーパーコンピューターや、AI=人工知能といった基盤技術の研究を進め「Society5.0」と呼ばれる仮想空間と、現実空間を融合させた新たな社会の形成を目指すとしています。

さらに、複雑化する社会への対応のほか、倫理的な側面や法的、社会的な課題に取り組むため、最先端の自然科学だけでなく、哲学や法学といった人文・社会科学の成果も活用し、一人ひとりの多様な幸せを実現できる社会の実現を掲げています。

また、科学技術とイノベーションを担う優れた若手研究者の育成と確保が大切だとして、10兆円規模の基金を創設し、若手の人材を長期的に安定して支援するほか、生活や研究資金を支える新たな事業も行うとしています。

さらに、イノベーションが生み出されるシステムの構築を進めるため、新規事業に挑戦する中小企業やベンチャー企業の活動を下支えし、グローバルなニーズを先取りした研究開発を促進するとしています。

萩生田文科相「理解を深めていただけることを期待」

萩生田文部科学大臣は閣議のあとの記者会見で「できるだけ多くの国民の皆様に白書をご覧いただき、よりよい未来社会を創造していくうえで科学技術イノベーションが重要な役割を果たしていることについて理解を深めていただけることを期待している」と述べました。