4月の経常収支 1兆3218億円の黒字 去年同月の6倍余り大幅増加

日本が海外との貿易や投資などでどれだけ稼いだかを示す、ことし4月の経常収支は、アメリカや中国向けの輸出が増えたことなどから、1兆3000億円余りの黒字となりました。黒字額は新型コロナウイルスの影響を大きく受けた、去年の同じ月の6倍以上に増加しました。

財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし4月の日本の経常収支は、1兆3218億円の黒字となりました。

アメリカ向けの自動車や、中国向けの半導体製造装置などの輸出が増え、輸出から輸入を差し引いた貿易収支が黒字に転換したことが主な要因です。

経常収支の黒字額は、新型コロナウイルスの影響を大きく受けた去年の同じ月より1兆1154億円増えて、6.4倍の大幅な増加となりました。

一方、外国人旅行者の数が落ち込んでいることを背景に「旅行収支」は、160億円の黒字と低い水準が続いています。

このほか、日本企業が海外の子会社から受け取った配当や利子などを含む「第一次所得収支」は、2兆1753億円の黒字でした。