緊急避妊薬の薬局販売解禁か 4年ぶり議論再開 厚労省検討会

意図しない妊娠を防ぐ「緊急避妊薬」について、厚生労働省は、医師の診察を受けなくても薬局で購入できるようにするか、4年ぶりに議論を再開しました。

緊急避妊薬は、性行為から72時間以内に服用すれば妊娠を高い確率で防げるとされ、国内で手に入れるには医師の処方箋が必要です。

一方で、夜間や休日ですぐに受診できなかったり、性被害に遭って受診をためらったりしているうちに妊娠し、中絶手術を余儀なくされる人も少なくないとして女性の支援団体が先月、処方箋がなくても薬局で販売するよう国に申請しました。

これを受け7日、厚生労働省の検討会で薬局販売を解禁するか議論が始まり、今後、女性の支援団体や産婦人科医などの意見を聴きながら、検討を進めることになりました。

薬局販売の解禁は4年前にも検討会で議論されましたが、欧米より性教育が遅れているため、薬への理解が進んでいないことや、薬剤師が効果やリスクを十分に説明するのが難しいことなどを理由に、時期尚早として見送られています。

このため検討会では、薬局販売が認められている国で、薬剤師にどのような説明を義務づけているかや、避妊に関する性教育がどう行われているかなどについても調査することにしています。

日本産婦人科医会「教育についての議論なしに検討できない」

緊急避妊薬の薬局での販売について、処方する医師でつくる日本産婦人科医会は、「欧米に比べると性教育が不十分で避妊に関する知識も十分ではない」などとして、参考人として出席した前回・4年前の厚生労働省の検討会でも反対の立場をとっていました。

今回、議論が再開されることについても「必要とする女性の中には、性暴力を受けたり、支配される関係にあったりと、問題を抱えている人も少なくない。性的な行為において相手の意思を確認する「性的同意」や、基盤となる人間関係、コミュニケーションに関する教育を含めた性教育が不十分であり、教育についての議論なしに検討することはできない」とコメントしています。

日本産婦人科医会では、今後、内部でプロジェクトチームを立ち上げて小学生や中高生に対する性教育の現状について検証した上で、緊急避妊薬の薬局での販売を解禁すべきかを判断し、避妊方法を含めた性教育のあり方についても提言することにしています。