高齢者のワクチン接種 1回目終了は21%余 地域別の状況は?

新型コロナウイルスのワクチン接種について、政府が7日、公表した都道府県別の最新の実績によりますと全国で1回目の接種を終えた高齢者は高齢者全体の21%余りとなっています。

新型コロナウイルスのワクチンをめぐっては、2月から医療従事者などへの接種が行われことし4月からは、今年度中に65歳以上になる高齢者への接種も進められています。

政府が7日、公表した都道府県別の最新の実績によりますと、全国で1回目の接種を終えた高齢者は、774万7259人で高齢者全体の21.8%となりました。

2回目の接種を終えた高齢者は、85万2845人で2.4%となっています。
1回目の接種を終えた人の割合が最も高かったのは、和歌山県で、1回目を終えた人が35.8%、2回目を終えた人が9.5%でした。

次いで高かったのが岡山県と佐賀県で、岡山県は1回目が34.5%、2回目が1.2%、佐賀県は1回目が34.5%、2回目が4.7%でした。

大都市の都府県では、東京都が1回目24.8%、2回目2%、大阪府が、1回目19.2%、2回目1.7%、愛知県が、1回目26.1%、2回目2.9%となっています。

これらのデータは6日の時点で各地域から国に報告があった人数に基づくもので、実際はこれ以上に接種が進んでいる可能性があり、今後、増加することがあります。

各都道府県の状況です。(本文中の表記は小数点第2位を四捨五入)

北海道・東北

▽北海道では1回目を終えた人が25万2386人(15.2%)このうち2回目も終えた人は2万6285人(1.6%)

▽青森県では1回目を終えた人が9万4467人(22.7%)このうち2回目も終えた人は1万3149人(3.2%)

▽岩手県では1回目を終えた人が8万2661人(20.4%)このうち2回目も終えた人は1万4451人(3.6%)

▽宮城県では1回目を終えた人が12万5953人(19.8%)このうち2回目も終えた人は1万2556人(2.0%)

▽秋田県では1回目を終えた人が7万1771人(19.9%)このうち2回目も終えた人は1万8036人(5.0%)

▽山形県では1回目を終えた人が10万1556人(28.4%)このうち2回目も終えた人は2万792人(5.8%)

▽福島県では1回目を終えた人が15万9890人(27.7%)このうち2回目も終えた人は2万2220人(3.9%)

関東・甲信越

▽茨城県では1回目を終えた人が15万2578人(18.2%)このうち2回目も終えた人は1万6255人(1.9%)

▽栃木県では1回目を終えた人が7万7753人(14.0%)このうち2回目も終えた人は1万650人(1.9%)

▽群馬県では1回目を終えた人が13万3267人(23.1%)このうち2回目も終えた人は1万3340人(2.3%)

▽埼玉県では1回目を終えた人が37万7909人(19.5%)このうち2回目も終えた人は2万7098人(1.4%)

▽千葉県では1回目を終えた人が33万7785人(19.8%)このうち2回目も終えた人は2万6522人(1.6%)

▽東京都では1回目を終えた人が77万4210人(24.8%)このうち2回目も終えた人は6万2354人(2.0%)

▽神奈川県では1回目を終えた人が39万3387人(17.1%)このうち2回目も終えた人は2万6219人(1.1%)

▽新潟県では1回目を終えた人が15万9136人(22.2%)このうち2回目も終えた人は2万2062人(3.1%)

▽山梨県では1回目を終えた人が5万4264人(21.8%)このうち2回目も終えた人は1万412人(4.2%)

▽長野県では1回目を終えた人が14万6465人(22.5%)このうち2回目も終えた人は2万534人(3.2%)

東海・北陸

▽富山県では1回目を終えた人が7万2005人(21.5%)このうち2回目も終えた人は3258人(1.0%)

▽石川県では1回目を終えた人が11万1人(33.0%)このうち2回目も終えた人は1万5982人(4.8%)

▽福井県では1回目を終えた人が6万6811人(28.7%)このうち2回目も終えた人は9141人(3.9%)

▽岐阜県では1回目を終えた人が16万9741人(28.3%)このうち2回目も終えた人は1万7702人(2.9%)

▽静岡県では1回目を終えた人が17万9150人(16.5%)このうち2回目も終えた人は1万5977人(1.5%)

▽愛知県では1回目を終えた人が48万8115人(26.1%)このうち2回目も終えた人は5万3507人(2.9%)

▽三重県では1回目を終えた人が10万5000人(19.8%)このうち2回目も終えた人は1万2324人(2.3%)

近畿

▽滋賀県では1回目を終えた人が9万5592人(26.1%)このうち2回目も終えた人は1万2887人(3.5%)

▽京都府では1回目を終えた人が18万6197人(25.3%)このうち2回目も終えた人は1万3208人(1.8%)

▽大阪府では1回目を終えた人が45万5880人(19.2%)このうち2回目も終えた人は4万513人(1.7%)

▽兵庫県では1回目を終えた人が24万5852人(15.7%)このうち2回目も終えた人は2万4996人(1.6%)

▽奈良県では1回目を終えた人が7万1815人(17.2%)このうち2回目も終えた人は1万211人(2.4%)

▽和歌山県では1回目を終えた人が11万661人(35.8%)このうち2回目も終えた人は2万9456人(9.5%)

中国地方

▽鳥取県では1回目を終えた人が6万724人(34.4%)このうち2回目も終えた人は1万1496人(6.5%)

▽島根県では1回目を終えた人が5万5349人(24.1%)このうち2回目も終えた人は8646人(3.8%)

▽岡山県では1回目を終えた人が19万5146人(34.5%)このうち2回目も終えた人は6592人(1.2%)

▽広島県では1回目を終えた人が14万5536人(17.8%)このうち2回目も終えた人は1万7365人(2.1%)

▽山口県では1回目を終えた人が15万8209人(34.0%)このうち2回目も終えた人は2万8958人(6.2%)

四国

▽徳島県では1回目を終えた人が6万5394人(26.9%)このうち2回目も終えた人は1万407人(4.3%)

▽香川県では1回目を終えた人が6万4869人(21.5%)このうち2回目も終えた人は1万5891人(5.3%)

▽愛媛県では1回目を終えた人が7万7905人(17.6%)このうち2回目も終えた人は8781人(2.0%)

▽高知県では1回目を終えた人が7万3794人(30.0%)このうち2回目も終えた人は9020人(3.7%)

九州・沖縄

▽福岡県では1回目を終えた人が33万4503人(24.0%)このうち2回目も終えた人は1万6480人(1.2%)

▽佐賀県では1回目を終えた人が8万4298人(34.5%)このうち2回目も終えた人は1万1576人(4.7%)

▽長崎県では1回目を終えた人が7万9085人(18.2%)このうち2回目も終えた人は9669人(2.2%)

▽熊本県では1回目を終えた人が12万8079人(23.6%)このうち2回目も終えた人は1万2663人(2.3%)

▽大分県では1回目を終えた人が8万9295人(24.0%)このうち2回目も終えた人は1万3773人(3.7%)

▽宮崎県では1回目を終えた人が10万7356人(30.9%)このうち2回目も終えた人は1万6512人(4.8%)

▽鹿児島県では1回目を終えた人が11万147人(21.5%)このうち2回目も終えた人は2万88人(3.9%)

▽沖縄県では1回目を終えた人が6万5312人(20.2%)このうち2回目も終えた人は1万2831人(4.0%)となっています。

医療従事者などの接種状況は?

また医療従事者などについては、今月4日までに全国で484万8351人が1回目の接種を終え、このうち340万6329人が2回目の接種を終えました。

対象となるのはおよそ480万人で、1回目を終えた人の数はこれに達しました。

2回目を終えた人の割合は7割となっています。

北海道・東北

▽北海道では1回目の接種を終えた人が23万646人、このうち2回目の接種も終えた人は13万3919人

▽青森県では1回目を終えた人が5万2994人、このうち2回目も終えた人は3万3886人

▽岩手県では1回目を終えた人が5万2630人、このうち2回目も終えた人は4万2209人

▽宮城県では1回目を終えた人が9万1100人、このうち2回目も終えた人は6万3736人

▽秋田県では1回目を終えた人が4万879人、このうち2回目も終えた人は2万8160人

▽山形県では1回目を終えた人が4万8395人、このうち2回目も終えた人は3万6450人

▽福島県では1回目を終えた人が7万7667人、このうち2回目も終えた人は5万8307人

関東・甲信越

▽茨城県では1回目を終えた人が11万2541人、このうち2回目も終えた人は7万5529人

▽栃木県では1回目を終えた人が6万7783人、このうち2回目も終えた人は5万2327人

▽群馬県では1回目を終えた人が8万590人、このうち2回目も終えた人は5万2781人

▽埼玉県では1回目を終えた人が23万4491人、このうち2回目も終えた人は17万2567人

▽千葉県では1回目を終えた人が20万2019人、このうち2回目も終えた人は13万2821人

▽東京都では1回目を終えた人が46万9872人、このうち2回目も終えた人は34万5083人

▽神奈川県では1回目を終えた人が28万8694人、このうち2回目も終えた人は20万3344人

▽新潟県では1回目を終えた人が8万1818人、このうち2回目も終えた人は5万9342人

▽山梨県では1回目を終えた人が3万2796人、このうち2回目も終えた人は2万1299人

▽長野県では1回目を終えた人が7万7494人、このうち2回目も終えた人は5万6250人

東海・北陸

▽富山県では1回目を終えた人が4万5526人、このうち2回目も終えた人は3万3800人

▽石川県では1回目を終えた人が5万1549人、このうち2回目も終えた人は3万6686人

▽福井県では1回目を終えた人が4万693人、このうち2回目も終えた人は3万3297人

▽岐阜県では1回目を終えた人が8万6332人、このうち2回目も終えた人は5万6492人

▽静岡県では1回目を終えた人が12万178人、このうち2回目も終えた人は8万2166人

▽愛知県では1回目を終えた人が26万3732人、このうち2回目も終えた人は19万4555人

▽三重県では1回目を終えた人が7万84人、このうち2回目も終えた人は5万2925人

近畿

▽滋賀県では1回目を終えた人が5万1309人、このうち2回目も終えた人は3万5310人

▽京都府では1回目を終えた人が10万1351人、このうち2回目も終えた人は7万122人

▽大阪府では1回目を終えた人が29万4234人、このうち2回目も終えた人は19万6131人

▽兵庫県では1回目を終えた人が17万9969人、このうち2回目も終えた人は11万8886人

▽奈良県では1回目を終えた人が5万7854人、このうち2回目も終えた人は4万4846人

▽和歌山県では1回目を終えた人が4万2635人、このうち2回目も終えた人は3万1378人

中国地方

▽鳥取県では1回目を終えた人が2万6504人、このうち2回目も終えた人は1万9978人

▽島根県では1回目を終えた人が3万4789人、このうち2回目も終えた人は2万2272人

▽岡山県では1回目を終えた人が9万2469人、このうち2回目も終えた人は6万2633人

▽広島県では1回目を終えた人が11万9343人、このうち2回目も終えた人は8万4724人

▽山口県では1回目を終えた人が7万745人、このうち2回目も終えた人は5万4319人

四国

▽徳島県では1回目を終えた人が4万2656人、このうち2回目も終えた人は3万1830人

▽香川県では1回目を終えた人が4万1435人、このうち2回目も終えた人は3万111人

▽愛媛県では1回目を終えた人が6万5718人、このうち2回目も終えた人は5万150人

▽高知県では1回目を終えた人が3万5218人、このうち2回目も終えた人は2万8491人

九州・沖縄

▽福岡県では1回目を終えた人が22万5874人、このうち2回目も終えた人は13万9322人

▽佐賀県では1回目を終えた人が4万7762人、このうち2回目も終えた人は3万5883人

▽長崎県では1回目を終えた人が6万7408人、このうち2回目も終えた人は5万318人

▽熊本県では1回目を終えた人が8万8275人、このうち2回目も終えた人は6万3396人

▽大分県では1回目を終えた人が5万6683人、このうち2回目も終えた人は4万6583人

▽宮崎県では1回目を終えた人が4万8976人、このうち2回目も終えた人は3万3880人

▽鹿児島県では1回目を終えた人が8万2563人、このうち2回目も終えた人は5万7710人

▽沖縄県では1回目を終えた人が5万4078人、このうち2回目も終えた人は4万125人でした。

専門家「対策を続けながら速やかにワクチン接種を」

ワクチン接種の現状について、新型コロナウイルス対策にあたる政府の分科会のメンバーで、東邦大学の舘田一博 教授は「集団免疫の効果が見られるには少なくとも全人口の5割から6割に対して2回目の接種が完了することが必要だとされている。現在は高齢者の1回目の接種が20%余りという状況で、油断していい状況ではない」と話しています。

この状況の中で、人出が各地で増えていることについて「特に夜の人出が増えていて、飲食の機会が増えてきていると考えられ、1、2週間後に感染が拡大し、第5波につながるリスクがある。第4波ではイギリスで見つかった変異ウイルス、アルファ株が急激に拡大して大きな波となったが、今回は、インドで見つかった変異ウイルス、デルタ株に注意しないといけない。対策を続けながら速やかにワクチン接種を進めていく必要がある」と指摘しました。

そのうえで、舘田教授は「高齢者へのワクチン接種が進めば、重症者が減って医療への負荷の軽減につながると考えられる。今の時期、7月8月までは非常に大事な時期になる」と述べ、引き続き警戒するよう呼びかけました。