上場企業が募集 早期・希望退職 1万人超え 去年より3か月早く

新型コロナウイルスの影響が長期化する中、企業の間で人員削減の動きが広がっています。ことし上場企業が募集した早期退職や希望退職の人数が、去年より3か月早く1万人を超えたことが調査会社のまとめでわかりました。

東京商工リサーチによりますと、ことし早期退職や希望退職を募った上場企業の数は、3日までに明らかになっているだけで50社に上り、去年の同じ期間に比べて17社増えています。

業種別では「アパレル・繊維製品」が8社と最も多く、次いで「電気機器」が7社、観光関連の「サービス」、航空や鉄道の「運送」、「外食」がそれぞれ4社、などとなっています。

また、早期退職や希望退職を募った人数は、合わせて1万225人で去年の同じ期間と比べて4100人余り増え、およそ3か月早く1万人を超えたということです。

人員の削減に踏み切る企業のうちおよそ7割の34社の業績が最終赤字だったということで、東京商工リサーチは「営業活動の制限はなお続いており、早期退職や希望退職を募集する上場企業はことし100社を超える可能性がある」としています。