河井案里元議員の歳費など返還求めた住民訴訟 却下 東京地裁

公職選挙法違反の買収の罪で有罪判決が確定した、河井案里元参議院議員が受け取った4900万円余りの歳費などを、国に返還させるよう広島県の住民が起こした訴えについて、東京地方裁判所は「訴えは不適法だ」として、裁判を開かずに却下しました。

河井案里元参議院議員(47)は、おととしの選挙で広島県議会議員4人に合わせて160万円を渡したとして、公職選挙法違反の買収の罪で執行猶予の付いた有罪判決が確定し、当選が無効になりました。

広島県の住民6人は、案里元議員が当選から辞職するまでに受け取った給与に当たる「歳費」、ボーナスに当たる「期末手当」、それに月100万円の「文書通信交通滞在費」の合わせて4942万円余りを、国に返還させるよう求める訴えをことし4月に東京地方裁判所に起こしていました。

これについて東京地方裁判所の清水知恵子裁判長は「住民らの具体的な権利について判断を求める訴えではないため、裁判所が審判できる対象の争いではない。納税者や国民の立場で国を相手に違法な公金の支出を是正するよう求める訴えは起こせない」として、裁判を開くことなく、訴えを却下する判決を言い渡しました。

原告「非常に残念に思う」

原告団の山根岩男団長は広島市で会見を開き「訴えが退けられたのは非常に残念に思う」と述べました。

そのうえで「国会では有罪判決などで失職した国会議員の歳費を返納できるようにするなどの法改正に向けた話し合いが行われており、訴訟自体は大きな意味があった」と述べました。

また、控訴するかどうかについては「今後議論して決めたい」と述べました。