総務省接待問題 職員32人を処分 NTTや東北新社などから接待

総務省幹部らの一連の接待問題で、総務省は内部調査の結果、新たに32人の職員が国家公務員の倫理規程に違反してNTTや東北新社などから延べ78件の接待を受けていたことが確認されたとして、減給の5人を含む9人を懲戒処分とするとともに、残る23人を訓告などの処分としました。また、武田総務大臣は大臣給与3か月分を自主返納することになりました。

衛星放送関連会社「東北新社」やNTTによる総務省の幹部らへの接待が相次いで明らかになったことを受けて、総務省は、通信や放送を担当する部署の課長級以上のポスト経験者らおよそ170人を対象に行った内部調査の結果をまとめました。

それによりますと、新たに32人の職員がNTTや東北新社などから国家公務員の倫理規程に違反して延べ78件の接待を受けていたことが確認されたとしています。

この調査結果を受けて、総務省は5人の減給を含む9人を懲戒処分とするとともに、残る23人を訓告などの処分としました。

また、武田総務大臣は、大臣給与3か月分を自主返納することにしたほか、黒田事務次官が訓告の処分となりました。

処分の詳細

総務省の内部調査で新たに明らかになった32人の職員らに対する延べ78件の違法な接待の詳細です。

事業者別の接待の内訳です。

▽東北新社からの接待は8人に対し、延べ19件行われ、すべての費用を東北新社側が負担していました。

▽NTTドコモなどNTTグループからの接待は25人に対し、延べ53件行われ、このうち1件以外は、5000円から7000円を支払っていたものの、事業社側の負担のほうが大きかったということです。

▽このほか、6つの事業者から合わせて6件の接待があったとしていますが、総務省は事業者名を公表していません。

処分を受けた32人のうち、新たに処分を受けたのは25人で、残る7人は東北新社やNTTからの違法な接待で重ねて処分を受けました。

今回の処分で最も重い減給となった5人の内訳は
▽井幡・放送政策課長が減給10分の1・3か月、
▽吉田・総務審議官、奈良・内閣審議官、秋本・前情報流通行政局長が減給10分の2・1か月、
▽玉田・総務課長が減給10分の1・1か月となっています。

1件当たりの接待の金額は、
▽井幡・放送政策課長が野球の観戦チケット代を含め、5万9000円余りと最も高く、
▽次いで2万円台が6件、
▽1万円台が10件で
▽残りは1万円未満でした。

武田総務相「深くおわび申し上げたい」

武田総務大臣は、総務省で記者団に対し、一連の接待問題で新たに32人の職員が処分されたことについて「国民の疑念を抱く事態となっていることについて、深くおわびを申し上げたい。このような事態を二度と起こさないよう、職員全体に対する倫理法令に関する知識習得の徹底のほか、総務省独自ルールの整備、監察体制の拡充などの再発防止策を指示した」と述べました。

そのうえで、「総務省は、各地方公共団体や事業者に対して許認可などの大きな権限を持っている。政策立案や執行については中立性・公正性に疑念を抱かれないよう、改めて深く認識するとともに日々の仕事に全力で取り組み結果を出していく。国民から信頼される総務行政を一歩一歩取り戻していくつもりだ」と述べました。

自民 世耕参院幹事長「非常に残念 倫理規程順守を」

自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「倫理規程に違反していたケースが、これだけ、たくさんあったことは非常に残念だ。ただ、総ざらいでチェックをしたと思うので、これを機に倫理規程を順守していく精神を総務省や、同じような事案があった農林水産省でも徹底してもらいたい」と述べました。

立民 安住国対委員長「武田大臣 責任は免れない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「業界とズブズブな関係になって、国民そっちのけで行政運営していたことは本当に残念で、総務省は、自浄能力を発揮できるかどうか厳しく問い詰めていきたいし、人心の一新が不可欠だ」と述べました。

また「トップである武田大臣は、第三者の力を借りずとも、先頭に立って事実を解明しなければいけないが、それが全くできておらず、その責任は免れない。リーダーシップを取ってこなかった菅総理大臣の責任もある」と指摘しました。

共産 田村政策委員長「問題を掘り下げていく質疑を」

共産党の田村政策委員長は、記者会見で「明らかになった接待の件数は、相当深刻な数字だ。日常的に業者と飲み食いをしながら情報交換をするのが当たり前になっていたのではないか。行政がゆがめられていなかったか、国会で問題の根っこを掘り下げていく質疑をしていかなければならない」と述べました。

参院予算委理事懇談会 政府側から7日に報告受けることで合意

自民党の末松参議院国会対策委員長と立憲民主党の難波参議院国会対策委員長が、国会内で会談し、来週7日に参議院予算委員会の理事懇談会を開き、総務省幹部らの一連の接待問題の調査結果について、政府側から報告を受けることで合意しました。

NTT「今後の対応 週明け早々には公表したい」

NTTは、国家公務員の倫理規程に違反して総務省の職員を接待していたことが新たに確認されたことについて「内容について十分精査できていないので、具体的なコメントは控える。自社の調査委員会の調査も現在最終取りまとめ中で、その報告などを踏まえて今後の対応などを週明け早々には公表したい」と話しています。