尖閣沖 中国海警局の船 連続航行112日間 国有化以降で最長に

沖縄県の尖閣諸島沖合の接続水域を中国海警局の船が4日で112日間、航行を続けたことになり、日本政府が尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなりました。

第11管区海上保安本部によりますと、沖縄県の尖閣諸島の沖合で、中国海警局の船4隻が日本の領海の外側にある接続水域を航行しています。

4日午前9時現在、4隻のうち2隻は、尖閣諸島の大正島の南東およそ30キロから36キロを、残る2隻は、南小島の東南東およそ30キロから38キロを航行しているということです。

中国海警局の船は尖閣諸島沖合の接続水域をことし2月13日から6月4日まで112日間続けて航行しています。

日本政府が9年前に尖閣諸島を国有化して以降、最も長くなり、この間、日本の領海に繰り返し侵入して日本の漁船に接近する動きも見せています。

海上保安本部は領海に侵入しないよう引き続き、警戒に当たっています。

第11管区海上保安本部は「国際法や国内法にのっとって、事態をエスカレートさせないようにきぜんと対応していく」とコメントしています。

専門家“備え進める一方 冷静な対応が重要”

国際法が専門で海上保安行政に詳しい明治学院大学の鶴田順准教授は「中国は、尖閣諸島周辺を自国の管轄海域だとする独自の主張をし、活動を常態化させていて、情勢は緊張状態が続いている。日本は海の警察である海上保安庁が現場海域で国際法と国内法に基づき対応しているが、不測の事態にも、適切かつ実効的に対処できるように備えを進めていく必要がある」と指摘します。

その一方で「事態をエスカレートさせないために、引き続き、外交交渉、対外発信の強化、国際共同訓練など冷静沈着な現場対応を進めていくことが重要だ」と話しています。

加藤官房長官「極めて深刻な事態と認識」

加藤官房長官は、閣議のあとの記者会見で「接続水域内での航行や領海侵入などが相次いでいることは極めて深刻な事態だと認識している。中国側に対しては、現場海域において、常に相手勢力を上回る海上保安庁の巡視船を配備し、警告を繰り返し行うことなどにより、警備に万全を期している」と述べました。

そのうえで「外交ルートでも、さまざまなレベルから、わが国の立場と考えを中国側にしっかりと申し入れており、引き続き、こうした問題に対しては、わが国として、冷静かつ、きぜんと対応していく考えだ」と述べました。

岸防衛相「断じて容認できない」

岸防衛大臣は、閣議のあと記者団に対し「わが国の抗議にもかかわらず、中国海警局の船舶が尖閣諸島周辺の領海への侵入を繰り返しており、断じて容認できない。海上自衛隊の哨戒機が周辺海域を航行する船舶の状況を毎日監視し、必要に応じて護衛艦等を柔軟に運用して警戒監視や情報収集活動を実施しているが、引き続き海上保安庁など関係省庁と連携して万全を期していく」と述べました。