海賊版サイト「漫画村」元運営者に実刑 懲役3年 罰金1000万円

人気漫画を無断で掲載したとして海賊版サイト「漫画村」の元運営者が、著作権法違反などの罪に問われた裁判で、福岡地方裁判所は「著作物の収益構造を根底から破壊し、文化の発展を妨げかねない」として、懲役3年の実刑と罰金などの判決を言い渡しました。

「漫画村」の元運営者、星野路実被告(29)は、▽平成29年に人気漫画「ONE PIECE」や「キングダム」の画像データを無断でサイトに公開したうえ、▽平成28年から29年にかけてサイトの広告収入を海外口座などに振り込ませ違法な収益を隠したとして、著作権法違反と組織犯罪処罰法違反の罪に問われました。

裁判で被告側は、漫画のデータについて、ほかのサイトがすでに公開していたものを掲載したもので、違法ではないなどと主張しました。

2日の判決で福岡地方裁判所の神原浩裁判長は被告側の主張について、「著作権者の許諾を得ずに誰でも閲覧できる状態にしたもので、違法行為にあたる」と指摘しました。

そのうえで「被告は、みずから苦労せず、漫画家の作品を犠牲に継続的に利益を得るため、技術的な役割のすべてを担った。著作物の収益構造を根底から破壊し、文化の発展を妨げかねない」として、懲役3年の実刑と罰金1000万円、それに追徴金およそ6200万円を言い渡しました。

「海賊版の影響深刻 警告になること期待」

海賊版対策を行う「一般社団法人 ABJ」の伊東敦広報部会長は、判決のあと記者会見を開き「実刑判決は、犯罪の悪質性から考えて妥当だと考える。無料で読めてしまう海賊版サイトの存在を世に知らしめた点で、漫画村の罪は判決以上に重い」と述べました。

そのうえで「いま、漫画村のような海賊版サイトが複数存在し、上位の10サイトだけで月のアクセス数は2億4000万件と漫画村をはるかに越えている。新しい作品が生まれる土壌に深刻な悪影響を与えている。今回の判決が、海賊版サイトのアクセスや広告を出すことへの警告になることを期待したい」と述べました。