元郵便局長 うその話でだまし取った金額 25年間で12億円 長崎

長崎市の郵便局に勤めていた60代の元局長が、知人らから多額の現金をだまし取った疑いのある問題で、日本郵便は社内で調査した結果、だまし取った金額が12億円余りにのぼったことを明らかにしました。

長崎市の長崎住吉郵便局に勤めていた60代の元局長は、知人らに対し「利率のよい特別な貯金がある」などとうその話をもちかけ、多額の現金をだまし取った疑いが持たれています。

日本郵便は、その後の調査の結果、1996年11月からことし1月まで25年間にわたって、元局長が知人や親族、顧客の合わせて62人から総額で12億4000万円余りをだまし取っていたことを明らかにしました。

このうち、およそ2億7000万円は、元金や利子などとして被害者に返していましたが、残りについて元局長は「ゴルフや飲食、それに不動産や車の購入にあてた」と話しているということです。

日本郵便は警察に刑事告発をするとともに、損失については全額を補償したうえで、退職した元局長に請求することにしています。

また、長期間にわたって被害を把握できなかった原因を分析し、再発防止策を講じるとしています。

日本郵便の衣川和秀社長は記者会見し「被害を受けられた方をはじめ、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを改めておわびします」と陳謝しました。
日本郵便は2日、東京と長崎市で行った記者会見で、これまでの社内調査の結果、元局長は金をだまし取ったとされるほとんどのケースで不正に入手した「MMC 定期郵便貯金証書」や証書のコピーに金額を記入して渡していたことを明らかにしました。

MMCは1989年から取り扱いが始まり、1993年6月に取り扱いが終了した郵便局の金融商品です。

そのうえで元局長は社内調査に対し「MMCの証書が廃止されるときに何かに使えるのではないかと思いついた」と話しているということです。

日本郵便九州支社の豊田康光支社長は、長崎市で開いた記者会見で「元局長は当時、長崎市内の別の郵便局の『総務主任』で証書を処分する立場にあった」として、元局長が不正にMMC証書を自宅に持ち帰っていたことを明らかにしました。