「生理の貧困」生理用品の配布など支援・検討 255自治体に

生理用品を十分に手に入れることができない、いわゆる「生理の貧困」をめぐり、生理用品を配布するなどの支援を行うか、検討している自治体はことし5月の時点で少なくとも255に上ることが内閣府のまとめでわかりました。

経済的な困窮や親のネグレクトなどが原因で生理用品を十分に手に入れることができない「生理の貧困」に直面している人は、新型コロナウイルスの経済的な影響が長引く中、若い女性を中心に一定の割合に上ることが複数の団体の調査で明らかになっています。

こうした人への支援の状況について内閣府が全国の自治体に聞いたところ、先月19日の時点で支援に取り組んでいるか、検討している自治体は少なくとも255に上りました。

支援の方法としては多くの自治体が役所や社会福祉協議会の窓口で配布したほか、子ども向けに小中学校や高校のトイレなどに置いた自治体も94ありました。

配布した生理用品の調達方法としては、防災備蓄品としてすでに確保してあったものを配布したケースが184件ともっとも多く、柔軟な対応で素早い支援につなげたケースが目立ちました。

内閣府は「自治体の支援の広がりは新型コロナの影響で経済的に困窮する人が増えていることやこうした状況に対する関心の高まりを反映している。問題の根本的な解決に向けて支援につなぐことが重要だ」としています。

東京 品川区では

東京 品川区ではことし4月から区役所の窓口での配布に加え、区立の小中学校など46校に生理用品合わせて832パックを配布しました。

区の教育委員会は新学期が始まる直前の4月1日に「できるかぎり個室トイレに設置するように」とすべての学校の校長に依頼しました。
トイレの中に設置することにこだわった理由は、生理であることを先生などに打ち明けなくても自由に生理用品を使えるようにすることで子どもたちが手に取りやすくなり、プライバシーも尊重できると考えたからです。
このうち品川区立大崎中学校では4月6日から校内の28か所の個室トイレに5個ずつ生理用のナプキンを設置しました。

1日2回見回って減った分を補充しています。
設置を始めてからおよそ2か月で250個ほどが利用されたということで、生徒や保護者からは「急に生理になった時にも安心で助かった」「ありがたい」という声が寄せられているということです。
菊地信江校長は「生理用品がすぐ手に取れる場所にあることは、子どもたちが安心して学校生活を送るために必要なことだと分かりました」と話しています。

品川区が今回、配布した生理用品は防災備蓄品として購入していたもので数に限りがありますが、無くなっても学校のトイレに継続して設置できるようにしていきたいということです。
品川区教育委員会事務局の有馬勝庶務課長は「生理用品はこれまでも保健室に用意していましたが、トイレに置いたことで本当は必要だけど言い出せなかった生徒にも届くのではないかと思います。生理をめぐる不安を1つ取り去ることで、子どもたちの学びの環境整備になると思います」と話しています。