菅原元経産相 議員辞職願を提出 公選法違反容疑で東京地検捜査

自民党の菅原一秀 元経済産業大臣は、選挙区内で現金を提供したなどとして、東京地検特捜部が公職選挙法違反の疑いで捜査を進めていることを受けて、1日、衆議院に議員辞職願を提出しました。

自民党の菅原一秀 元経済産業大臣は、選挙区内の有権者に秘書が香典などを渡していたとして公職選挙法違反の疑いで刑事告発され、去年6月に起訴猶予となりましたが、東京の検察審査会は、ことし2月に「起訴すべきだ」と議決しました。

関係者によりますと、菅原氏は、香典などのほかにも地域の行事に参加した際に数千円程度の現金を行事の主催者などに提供するケースがあったということで、東京地検特捜部は、菅原氏に改めて任意で事情を聴くなど捜査を進めています。

菅原氏は、こうした事態を招いた責任を取りたいとして、1日午後7時すぎ、代理人を通じて、衆議院に議員辞職願を提出しました。

また、菅原氏は、自民党に離党届も提出しました。

菅原氏は、衆議院東京9区選出の当選6回で、59歳。東京都議会議員などを経て、平成15年の衆議院選挙で初当選し、おととし9月の内閣改造で経済産業大臣に就任しましたが、秘書が香典を手渡していたなどと週刊誌で報じられたことを受け、就任から1か月余りで辞任しました。

菅原氏の辞職は近く衆議院本会議で認められる見通しですが、衆議院議員の任期満了が10月に迫っていることから、公職選挙法の規定に基づき、東京9区での補欠選挙は行われません。

菅原氏「公選法に触れる部分 けじめとして辞職する決意」

菅原一秀・元経済産業大臣は議員辞職願を提出したあと、1日夜、報道機関に対してコメントを発表しました。

この中で菅原氏は「政治活動において、一部、公職選挙法に触れる部分があり、当局の事情聴取に多くの時間を使って丁寧に説明してきた。すべて包み隠さず説明を終え熟慮を重ねた結果、けじめとして衆議院議員を辞職する決意をした」としています。

そのうえで「不徳の致すところにより、このような事態になったことは本当に申し訳なくざんきに堪えない。本来であれば地元をはじめ国民の皆様に直接お詫びと説明をしたいところだが、当局からの処分がなされておらず、コロナ禍であることから現時点では控えさせていただく。今後のことは一切白紙であり、時機をみてお詫びと説明をしていく」としています。

与党内から衆院選への影響を懸念の声 野党は攻勢強める構え

菅原元大臣は自民党内の派閥には所属していませんが、菅総理大臣が官房長官を務めていた際に、支援する勉強会を立ち上げるなど菅総理大臣に近いことでも知られてきました。

来月には、東京都議会議員選挙、秋までには衆議院選挙が行われる中、与党内からは、こうした選挙への影響を懸念する声が出ていて、自民党としては、影響を最小限にとどめたい考えです。

一方、野党側は、議員辞職しても疑惑は晴れず、相次ぐ政治とカネの問題について国会の場で説明するよう与党側に求める方針で、攻勢を強めていく構えです。

自民 下村政調会長 「疑念抱かれることのない活動を」

自民党の下村政務調査会長は記者会見で、1日午後、菅原氏から、自民党を離党し、議員辞職する意向を記した手紙を受け取ったことを明らかにしました。

そのうえで「国会議員としての責任は重く、本人もそれを自覚したのではないか。われわれ国会議員は、国民に疑念を抱かれることのないような政治活動をしていく必要があると改めてかみしめている」と述べました。

公明 山口代表 「説明責任果たすよう強く求める」

公明党の山口代表は、記者会見で「離党などが取り沙汰されるような状況は極めて遺憾だ。いやしくも国会議員に疑惑が投げかけられ、刑事手続きが進んでいく状況なので、一刻も早く本人がきちんとした説明責任を果たすよう強く求めたい」と述べました。

立民 安住国対委員長 「説明責任果たしていない」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「自民党は、菅原氏が経済産業大臣の時に出てきたさまざまな不祥事について、本人に説明を求めてこなかったし、菅原氏も説明責任を果たしていない。自民党の長期政権のおごりの中で人心がうんでいるとしか思えない」と述べました。

共産 穀田国対委員長 「自民 責任極めて重大」

共産党の穀田国会対策委員長は、記者会見で「菅原氏は大臣を辞めるときなどにしかるべき説明をすると言っていたと思うが、もうお忘れなのか。実際はこれまで説明責任を1つとして果たしていない。また、今の状況は自民党にも全く自浄作用がないことを証明しており、その責任は極めて重大だ」と述べました。