iPS細胞での心臓治療 慶応大発のベンチャーが海外企業と提携

iPS細胞から作り出した心臓の筋肉の細胞を心不全の患者に移植する新しい治療法の開発を進めている、慶応大学発のベンチャー企業が、デンマークの大手製薬企業と提携し、治療法の実用化や事業化を進めると発表しました。

これは、慶応大学医学部の福田恵一教授らが立ち上げたバイオベンチャー企業「ハートシード」と、デンマークの大手製薬企業「ノボ ノルディスク」が会見を開いて発表しました。

福田教授らのベンチャーでは、iPS細胞から心臓の筋肉の細胞を作り出し、球状にして重い心不全の患者の心臓に注射で移植する治療法を研究しています。

ことし秋以降に国内で承認を得るための治験を計画しているということで「ノボ ノルディスク」との提携により、開発の進捗(しんちょく)に応じて最大でおよそ650億円の開発費用などを受け取るということです。

順調に進めば、3年程度での実用化を目指すということで、その後の製造や販売など事業化も協力して進めていくということです。

会見に出席した福田教授は「基礎研究を臨床開発や実際の医療につなげるのは資金面で非常に難しく『死の谷』と呼ばれるが、今回、なんとか越えることができそうだ。心不全を治すことのできる病気にしたい」と話していました。