ビルに配送の荷物 ロボットが宛先に届ける 都内で実証実験へ

人手不足や感染症への対策として、ビルに配送された荷物を人の代わりに、ロボットやビルのシステムが連携して、宛先のオフィスなどに届ける実証実験が2日から都内で始まります。

この実証実験は、東京のITベンチャーと不動産大手の「森トラスト」が東京 港区のオフィスビルで行います。
宅配業者は、ビルの荷物置き場にあるタブレットに宛先を入力して、荷物を指定の箱に入れれば、作業は終わりです。
荷物が入った箱は、高さ2メートルほどのロボットアームがつかんで、配送用のロボットに載せます。

ロボットは、自動ドアやエレベーターを使って、宛先のオフィスなどに荷物を届けることで、人が直接対面せずに荷物を配送できます。
ロボットの動きは、ビルの自動ドアやエレベーターとも連携していて、ボタンなどを操作せずに、時速3キロほどのスピードで荷物を運んでいました。

今後の実験で、ロボットの動作やビルのシステムなどとの連携に問題がないかを確認したうえで、年内の実用化を目指すということです。
システムを開発した「QBIT Robotics」の広屋修一CTOは「ロボットを活用すれば、宅配や集荷を非対面・非接触で行えるのでニーズが高いと思う」と話しています。

森トラストデジタルデザイン室の佐野盛僚さんは「感染対策のサービスは、ビルの付加価値の向上につながる」と話しています。