マレーシア全土でロックダウン 首都クアラルンプールは閑散

マレーシアで新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していて、政府は1日、2週間にわたって経済活動などを厳しく制限するいわゆるロックダウンを始めました。

マレーシアでは、5月中旬以降、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していて、一日当たりの感染者が9000人を超える日もあるほか、変異したウイルスの感染も広がっているとみられています。

このため、マレーシア政府は、感染拡大を抑え込むため、1日から全土で企業の経済活動などを厳しく制限するいわゆるロックダウンを始めました。

ロックダウンは今月14日までの2週間の予定で、スーパーや銀行といった生活に最低限必要な業種や一部の製造業を除いて経済活動が禁止され、人々の外出は、生活必需品の買い出しや通院などを除いて認められていません。

初日の1日、首都クアラルンプールでは、大型商業施設が閉鎖され、人通りも少なく閑散としています。

また、道路には臨時の検問所が設けられ、警察官が車を止めて、乗っている人たちに外出の目的を確認するなどしていました。

こうした厳しい制限措置が実施されるのは去年3月から5月にかけて以来で、銀行に勤務する女性は「今回の措置は感染者の減少につながるでしょう。できるだけ早く収束するよう願っています」と話していました。